Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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思潮文化論 II 渡辺 和典
【Ⅱ】  2単位
【Ⅱ 人の心と思想を学ぶ】 14-1-1501-2729-02

1. 授業の内容(Course Description)

 【芸術の哲学】
 人類の文化を特徴づける活動として芸術活動をあげることができる。時代や地域によってさまざまな形態の芸術が生まれてきた。それと同時に、芸術という営為そのものに対する哲学的な問い、例えば、「芸術とはそもそもなんであるのか」、芸術作品に表現される「美(美しさ)」とはなんであるのか、こうした問いが提出され、考察されてきた。このような芸術に関する問いを、哲学的な観点から検討するのが、本講義の趣旨である。そのさい、とりわけヨーロッパの芸術作品を、映像資料をも参照しながら、美とはなにか、崇高とはなにか、さらには芸術と技術の関係、複製芸術の可能性などの問題を、さまざまな哲学者の思索を紹介しながら考えてみたい。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 芸術という事象がはらむ諸問題を、その哲学的、歴史的な文脈を顧慮しつつ、キーワードを用いながら自らの言葉で考察することができる、これを目標とする。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 平常点(30%)講義へとの積極的参加と、リアクションペーパーへの回答。
 試験(70%) 試験欠席者は、0点の評価となるので注意すること。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 適宜、授業内で指示する。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 ・講義内で指示した参考書に関しては可能な限り読んでおくこと。
 ・講義への出席前に、前回の内容を復習しておくこと。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 ・欠席や遅刻は止むを得ない場合は例外として、必ず定時に着席していること。
 ・必ず学生書を所持するようにすること。
 ・受講希望者は必ず1回目の授業に出席すること。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 イントロダクション
【第2回】
 プラトンの芸術論(イデア論と美)
【第3回】
 プラトンの芸術論(芸術と教育)
【第4回】
 カントの芸術論(美と自然)
【第5回】
 カントの芸術論(崇高論と天才論)
【第6回】
 ハイデッガーの芸術論(存在論と芸術)
【第7回】 
 ハイデッガーの芸術論(『芸術作品の根源』読解)
【第8回】
 ハイデッガーの芸術論と技術論(芸術と技術の関係性と、その現代における現れ)
【第9回】
 ロラン・バルトの写真論
【第10回】
 ベンヤミンの複製芸術論
【第11回】
 ベンヤミンのクレー論(芸術と歴史哲学)
【第12回】
 芸術の誕生と起源の問題(洞窟壁画)
【第13回】
 芸術の誕生と起源の問題(バタイユのラスコーの壁画論)
【第14回】
 洞窟壁画と現代芸術
【第15回】
 総括