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授業の内容(Course Description) |
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・明治大正生まれの自伝を読みながら、戦前期の社会構造と人間形成のあり方を考える。取り上げるのは、吉川英治(1892-1962)、松本清張(1909-92)、池波正太郎(1923-90)という3人の小説家の自伝である。3人の最終学歴はいずれも小学校卒以下(吉川は尋常小中退、松本は高等小卒、池波は尋常小卒)で10代前半から丁稚奉公や工員、給仕のような底辺から職業生活をスタートしている。 ・このようなライフコースは戦前期には一般的だった。戦前期の教育と社会の仕組み(社会階層、教育制度、職業世界、そしてそれぞれの間の関係など)を統計データも踏まえながら学び、そのなかに自伝に描かれた個人の具体的な生き方を位置づけて理解する。そしてこの制約条件のなかで、どのように社会的な自立を果たしていくのか。高校以上の教育を受けるのが当たり前の現代とは人生設計や人間形成のあり方はどのように異なっているのか、といった問いを考える。 ・受講者は3人の自伝(いずれも文庫)を入手して、読み込み、自伝のなかの情報を抽出・整理して、まとめ、発表することが求められる。グループに分かれて作業および討論をおこなう予定である。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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・明治大正生まれの自伝について、歴史的社会的背景を説明することができる(戦前の人の自伝を背景を理解しながら読める)。 ・戦前期の社会構造と人間形成のあり方について、現代と比較しながら論ずることができる。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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・平常点(授業への積極参加)20% ・小課題(小レポートまたは発表)30% ・期末レポート50%
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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・吉川英治『忘れ残りの記』講談社(吉川英治歴史時代文庫)、1989 ・松本清張『半生の記』新潮文庫、1970 ・池波正太郎『青春忘れもの』新潮文庫、2011
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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・指定されたテキスト(3冊の自伝)を読み込み、自伝のなかの情報を抽出・整理してまとめる。 ・自伝の背景理解に必要な言葉の意味を調べておく。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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・事前にテキストを読んで、内容をまとめたり言葉の意味を調べたりする比重が大きい。授業ではその事前作業を前提として、討論などへの積極的な関わりが求められる。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 オリエンテーション 【第2回】 グループ分け、3人の小説家とテキストについて 【第3回】 吉川英治と1900年代① 【第4回】 吉川英治と1900年代② 【第5回】 吉川英治と1900年代③ 【第6回】 松本清張と1920年代① 【第7回】 松本清張と1920年代② 【第8回】 松本清張と1920年代③ 【第9回】 池波正太郎と1940年代① 【第10回】 池波正太郎と1940年代② 【第11回】 池波正太郎と1940年代③ 【第12回】 まとめ、レポートについて 【第13回】 レポートについて 【第14回】 期末レポート提出 【第15回】 レポートの返却と講評、ふりかえり
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