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授業の内容(Course Description) |
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風土記の説話を読みます。 風土記は和銅6年(713)、勅命によって編述された各国の地誌です。現存するものは、出雲(島根県東部)・播磨(兵庫県南部)・常陸(茨城県)・肥前(佐賀県と長崎県の一部)・豊後(大分県)の五カ国のみです。しかもほぼ完本といえるのは出雲国風土記だけです。ただし、ほかに逸文(一部のみ残るもの)として数多くの伝承を伝えています。「風土記」という名称が当初からあったわけではなく、本来は、地方の各国府から政府に対して提出した役所の報告書です。土地の産物・地味・山川原野の地名の由来・古老相伝の旧聞遺事(昔語り)などを記述していますが、文学・民俗・歴史などの諸分野にわたる研究の対象となるべき貴重な文献でもあります。この風土記の中から、いくつかの説話を読みつつ、古代社会や、古代の人びとのものの見方、考え方についてふれてみたいと思います。 春期は出雲・常陸の両国の風土記を中心に読みます。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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古風土記の説話を読むことを通じて、古代の人びとの暮らしや思想について理解することができる。古代文学に関する基礎的な知識を理解することができる。以上を目標とします。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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期末試験(40%)と、出席点を含む平常点(60%)をあわせて評価します。平常点には授業時に行う小レポートも含みます。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:プリントを用意します。 参考文献:授業時に紹介します。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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・復習として配付プリントを読むこと。 ・自分なりに疑問をもつこと。 ・さらに発展的に学習することを心がけること。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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出席することが大切です。遅刻をしないこと。授業のマナーを守ること。授業時のスマホの使用は不可。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 授業計画、学習の仕方を説明します 【第2回】 風土記とはどのようなものか(風土記概説) 【第3回】 出雲国風土記―巨人神の国引きと国造り (国引き・綱引き・ぶらんこ、の関係。綱引きは聖なるものを引くところに始まる) 【第4回】 出雲の語りの臣、猪麻呂の復讐(娘を殺したワニへの怒り―海の霊獣とのたたかい) 【第5回】 意宇郡忌部の神戸(温泉と再生)・嶋根郡加賀の潜戸―洞窟と他界(母胎としての洞窟―死と再生の場)・加賀の神埼(日光感精説話とのかかわり) 【第6回】 宇賀の郷―黄泉の坂・黄泉の穴(死者の世界の入り口とは) 【第7回】 仁多郡三澤の郷(祟りと鎮魂)・神門郡高岸の郷(鎮魂の呪法―泣くこと・船遊び・鳥を見ること) 【第8回】 大原郡阿用(あよ)の郷(人を食らう鬼の話・鬼とは何か) 【第9回】 出雲国風土記の神話と古事記の出雲神話の関係について 【第10回】 常陸国風土記―ヒタチの国名の由来(伝承の方法について) 【第11回】 新治郡の伝承―ニヒバリの地名由来と、女山賊「油置女命」(あぶらおきめのみこと)の正体・聖所としての古墳 【第12回】 筑波郡の伝承―祖神の巡行(富士山と筑波山)と歌垣行事(古代の求婚儀礼・豊穣儀礼) 【第13回】 茨城郡の伝承―ツチクモ(朝廷にまつろわぬものたち、山の佐伯・野の佐伯) 【第14回】 行方郡の伝承―地名の由来など 【第15回】 まとめ
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