Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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博物館情報・メディア論 宮澤 公雄
学芸  2単位
【学芸】 14-3-1622-3365-01

1. 授業の内容(Course Description)

 多様な資料を収集・保管する博物館においては、その「もの」資料自体が情報といえ、そこから派生する二次資料もまた多彩な情報を内包しており、博物館は多種多様な情報をもつ施設であると言える。
 博物館における情報の提供は、近代的な博物館設立当初からの主要な目的の一つでもあったが、デジタル技術やインターネットなど情報伝達手段の発展にともない、その方法も多様化している。また、近年の生涯学習意欲の向上もあり、博物館資料に関する情報提供の意義はますます重要性を増している。
 本講義では、博物館が有する情報の内容を学習するとともに、その管理・活用を適正に行うため、以下の内容について学ぶ。
 ・情報の概念と情報教育
 ・情報の記録化と実践
 ・情報発信機関としての博物館のあり方
 ・知的財産と個人情報の保護

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 学芸員として、博物館が保有する情報をいかに管理し発信していくのか、現状を学習するとともに、インタラクティブな情報社会において、どのような方法を用いて社会に還元したら良いのかを理解し、その意義と提供・活用方法を学ぶことに主眼に置く。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 出席点50点、期末試験ないしレポート提出を課し、合計100点として合否を判断する。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキストは使用せず、講義毎にレジュメを配布し、参考文献はその都度示す。
 受講にあたり、参考文献として下記の書籍を挙げておく。
  加藤有次ほか 1999『博物館情報論』新版博物館学講座11 雄山閣出版
  大堀 哲ほか 2012『博物館学Ⅲ 博物館情報・メディア論*博物館経営論』 学文社
  日本教育メディア学会 2013『博物館情報・メディア論』 ぎょうせい

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 自ら博物館を積極的に見学し、博物館が情報をどのように扱っているかを体験すること。また、インターネット検索などにより、博物館がどのような情報をどのように発信しているのかを調べておくこと。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 講義の性格上、内容が多岐にわたるため、本講義をイントロダクションとして自ら学ぶ態度を養うことを望む。情報の整理・活用は、学芸員として活動を実践していく上で重要な業務となっている。それを学ぶために必要な課目であり、意識をもって授業に臨んで欲しい。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 オリエンテーション、博物館情報・メディア論の成立
【第2回】
 情報とメディア
【第3回】
 ICT社会と博物館
【第4回】
 情報教育とリテラシー・情報倫理
【第5回】
 ドキュメンテーションとアーカイブ
【第6回】
 デジタルアーカイブの倫理
【第7回】
 デジタルアーカイブの技術
【第8回】
 デジタルアーカイブの実例(1)
【第9回】
 デジタルアーカイブの実例(2)
【第10回】
 デジタルミュージアム
【第11回】
 情報機器の活用
【第12回】
 情報の発信とインターネットの活用(1)
【第13回】
 情報の発信とインターネットの活用(2)
【第14回】
 知的財産権と個人情報の保護
【第15回】
 博物館情報・メディア論の展望