Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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刑法総論 I 岡田  薫
必修  2単位
【法律】 14-1-1210-3804-01

1. 授業の内容(Course Description)

 刑法総論には、説や主義が多いといわれています。そうした説や主義を覚えるだけでは面白くありません。それらの背景にある現実や事実が大切です。本講義では、まず我が国で起きている現実の犯罪現象を紹介し、その上で本論に入りますが、本論でも具体的事実を踏まえることが大切なので、一般的な教科書のほかに、判例刑法を使います。
 刑法総論は刑法典総則(1条~72条)を基礎にして、各犯罪類型の共通項としての犯罪成立の一般的要件(構成要件該当性、違法性、有責性)を中心に学びますが、刑法総論Ⅰでは、そのうち「刑法とは何か」から違法性までを学びます。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 我が国で起きている犯罪現象に興味を持ち、刑法とは何か、犯罪とは何か、犯罪論の体系を踏まえた犯罪の成立要件の意味を考えながら学び、刑法の基礎を身に着けること。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 筆記試験及び出席点

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 西田典之『刑法総論[第2版]』弘文堂
 西田典之・山口厚・佐伯仁志『判例刑法総論 第6版』有斐閣
山口厚『刑法入門』岩波新書
 岡田薫『日本の犯罪現象』国立国会図書館『レファレンス666号 2006年7月号』所収(インターネットで公開していますので印刷してください)

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 『刑法総論』『判例刑法総論』の該当箇所を予習すること。
 講義後、出来るだけ速やかに復習し、自分のノートを補充すること。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 犯罪ドラマは毎日放映されています。刑法を学ぶと一層興味がわきます。楽しく学び好きになること。マナーを守りよく聞き、よく読み、よく考え、講義の後には友達とよく議論してください。
 ノートを取ること。その際、両開きの片側だけを使い、白紙の部分は復習や試験前の勉強で補足すると、基本を理解するのに効率的です。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 犯罪の分類と我が国の犯罪現象
【第2回】
 刑法とは何か:刑法の基礎
【第3回】
 罪刑法定主義
【第4回】
 刑法の適用範囲、刑罰論
【第5回】
 罪数
【第6回】
 犯罪論の体系
【第7回】
 犯罪総論の概要(犯罪成立の一般的要件、犯罪の成立を阻却する事由、犯罪の成立を拡張する事由)
【第8回】
 予備
【第9回】
 構成要件該当性(1)構成要件の意義、構成要件の要素
【第10回】
 構成要件該当性(2)
【第11回】
 構成要件該当性(3)
【第12回】
 構成要件該当性(4)
【第13回】
 構成要件該当性(5)
【第14回】
 違法性概説
【第15回】
 まとめと授業内試験