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授業の内容(Course Description) |
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刑法総論には、説や主義が多いといわれています。そうした説や主義を覚えるだけでは面白くありません。それらの背景にある現実や事実が大切です。本講義では、まず我が国で起きている現実の犯罪現象を紹介し、その上で本論に入りますが、本論でも具体的事実を踏まえることが大切なので、一般的な教科書のほかに、判例刑法を使います。 刑法総論は刑法典総則(1条~72条)を基礎にして、各犯罪類型の共通項としての犯罪成立の一般的要件(構成要件該当性、違法性、有責性)を中心に学びますが、刑法総論Ⅰでは、そのうち「刑法とは何か」から違法性までを学びます。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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我が国で起きている犯罪現象に興味を持ち、刑法とは何か、犯罪とは何か、犯罪論の体系を踏まえた犯罪の成立要件の意味を考えながら学び、刑法の基礎を身に着けること。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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筆記試験及び出席点
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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西田典之『刑法総論[第2版]』弘文堂 西田典之・山口厚・佐伯仁志『判例刑法総論 第6版』有斐閣 山口厚『刑法入門』岩波新書 岡田薫『日本の犯罪現象』国立国会図書館『レファレンス666号 2006年7月号』所収(インターネットで公開していますので印刷してください)
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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『刑法総論』『判例刑法総論』の該当箇所を予習すること。 講義後、出来るだけ速やかに復習し、自分のノートを補充すること。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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犯罪ドラマは毎日放映されています。刑法を学ぶと一層興味がわきます。楽しく学び好きになること。マナーを守りよく聞き、よく読み、よく考え、講義の後には友達とよく議論してください。 ノートを取ること。その際、両開きの片側だけを使い、白紙の部分は復習や試験前の勉強で補足すると、基本を理解するのに効率的です。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 犯罪の分類と我が国の犯罪現象 【第2回】 刑法とは何か:刑法の基礎 【第3回】 罪刑法定主義 【第4回】 刑法の適用範囲、刑罰論 【第5回】 罪数 【第6回】 犯罪論の体系 【第7回】 犯罪総論の概要(犯罪成立の一般的要件、犯罪の成立を阻却する事由、犯罪の成立を拡張する事由) 【第8回】 予備 【第9回】 構成要件該当性(1)構成要件の意義、構成要件の要素 【第10回】 構成要件該当性(2) 【第11回】 構成要件該当性(3) 【第12回】 構成要件該当性(4) 【第13回】 構成要件該当性(5) 【第14回】 違法性概説 【第15回】 まとめと授業内試験
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