Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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統計学 II 大林 千一
選択  2単位
【現代ビジ】 14-1-1110-0672-25A

1. 授業の内容(Course Description)

 統計学は、多くの学問分野で利用されており、実務でも企業や国・地方公共団体において様々な業務に応用されています。それは、統計学が、データの整理・分析を行ってデータに潜む意味ある情報を引き出し、その結果に基づいて判断を行うための、有力な手段を提供しているからです。
 この講義では、データを分かりやすい形にまとめてデータが表すものを読み取ったり、データから様々な推測を行ったりするための、基本的な方法を学習します。統計学において数学は重要な土台の一つですが、データの整理や分析を進める上で大事なのは統計的な考え方です。この講義でも、数学的なことよりは、各種の方法の考え方、結果の意味や利用上の注意点を理解することに重点を置いて進めていきます。なお、経済系科目や実務においては、政府などが公表している統計を利用することも多いので、講義を進める際には、それらの統計を活用する際に留意すべきことなども補足していく予定です。
 秋期では、春期で学んだ確率の考え方などを応用して、標本データから、推定、検定などの統計的な推測を行う方法を学びます。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 ①標本と母集団の関係について理解すること
 ②標本データから母集団平均などを推定する方法と、母集団についての仮説を検定する方法を理解するとともに、それらの方法を利用できるようにすること
 ③回帰分析の基礎について理解すること

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 出席状況(授業で配付し、提出してもらう確認問題の解答状況を含む。)が3割程度、試験(中間の試験と期末の試験)が7割程度で評価します。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 篠崎信雄・竹内秀一『統計解析入門 第2版』(サイエンス社)を、テキストとして使用します。秋期には、テキストの第7章~第11章の部分を使います。テキストのほか、補足的な説明などのため、必要に応じてプリントを配付します。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 テキストの指定された部分を読んでおくなど、予習を行っておくようにしてください。また、復習として、テキストの練習問題などを解いてみるようにしてください。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 前の回の授業内容を理解していないと次の回の授業が分からなくなるので、欠席しないようにしてください。また、テキストの例、練習問題、数表を使うので、テキストは毎回必ず持参するようにしてください。平方根を求めることのできる電卓も、毎回、必ず持参するようにしてください。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 春期の内容の復習
【第2回】
 多次元の確率分布と確率変数の独立性
【第3回】
 確率変数の和の確率分布
【第4回】
 標本分布と統計的推測の考え方、大数の法則と正規分布による近似
【第5回】
 推定の方法(1)平均の推定(母集団分散が分かっている場合、大標本の場合)
【第6回】
 推定の方法(2)平均の推定(t分布の利用)
【第7回】
 推定の方法(3)比率の推定、分散の推定
【第8回】
 中間的まとめと試験
【第9回】
 仮説検定(1)仮説検定の考え方
【第10回】
 仮説検定(2)平均値と比率の検定
【第11回】
 仮説検定(3)平均値や比率の差の検定
【第12回】
 直線回帰(1)直線回帰モデル、最小2乗法の考え方
【第13回】
 直線回帰(2)残差と決定係数
【第14回】
 直線回帰(3)回帰における検定
【第15回】
 秋期のまとめと試験