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授業の内容(Course Description) |
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ヨーロッパのイメージはとても多様である。ヨーロッパという言葉から何をイメージするだろうか。ヨーロッパ各地で活躍するサッカー選手やナショナルリーグをイメージする人もいれば、パリやミラノのブランド、ドイツのBMW、メルセデスなどの自動車という人もいるだろう。また高度な福祉国家やユーロ危機を連想する人もいるだろう。こうした様々なイメージはヨーロッパが長い歴史を持ち、様々な面で大きな影響を与えてきたためであろう。ヨーロッパは長い歴史を通じて「経済のグローバル化」を推進してきたのである。 いま、ヨーロッパは前人未到の試みを行っている。EUの誕生である。EUはヨーロッパ独自の制度で、1950年代から今日に至るまで制度改正と発展を繰り返し、EUの誕生とその行く末は新たな経済システムの構築に向けての胎動といえる。 講義では、現代ヨーロッパの経済を、歴史的な背景や制度を理解したのちに、産業政策や多国籍企業の活動、外国人労働者問題など最新の経済の動きを取り入れながら紹介する。EUとEUを構成する主要国の両方の紹介に重点を置いて今のヨーロッパを理解していく。 「ヨーロッパ経済Ⅰ」では、ヨーロッパ経済の歴史から現在のシステムがいかにして誕生したのかについて取り上げる。地中海世界の勃興からEUの誕生に至る歴史をとらえ、後半ではEUの抱える問題について取り上げる。また制度だけでなく資本の動き、企業活動や人の流れについて把握する。 「ヨーロッパ経済Ⅱ」では、EUを構成する主要国としてフランス、ドイツ、イギリス、イタリアなどの経済を紹介するとともに、EUの経済政策、農業問題、自動車や繊維産業など産業構造、多国籍企業の活動に重点をおく。国際経済の現状について21世紀以降急速に拡大する資本や労働の動きをについて捉え、日本を取り巻く経済環境がどのよう変容しているのかについて資金の動き、人の流れ、企業活動について把握する。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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ヨーロッパ経済に関して一国の歴史という枠を越えて、どのように経済システムが変容してきたのかについて広く学ぶ。そして長期的なシステムの形成によって誕生したEUの仕組みと諸問題について理解し、国際的知識と教養を身に着けることを目標とする。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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期末に行うテスト及び課題の提出、出席状況による総合評価を行います。3分の2以上の出席率が単位認定に必要です。 なお開講後の状況により、出席状況の確認の方法や回数、小テストの回数、もしくはレポートによる課題となるかについて判断します。私語は厳禁です。退場を求めます。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:特になし 参考文献: 朝倉 弘教・内田 日出海(2013)『ヨーロッパ経済過去からの照射』(勁草書房)改訂版第5版 森井 裕一(編)(2012)『ヨーロッパの政治経済入門』(有斐閣ブックス) 高屋 定美(2010)『EU経済』ミネルヴァ書房 田中 晋・秋山 士郎 編集(2010)『欧州経済の基礎知識』(JETRO) 田中 素香・長部 重康・久保 広昌・岩田 健二(2011)『現代ヨーロッパ経済』第3版(有斐閣) 久保 広正・田中 友義(編著)(2011)『現代ヨーロッパ経済論』ミネルヴァ書房
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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講義の際に紹介する文献、新聞記事、海外ドキュメンタリーなどヨーロッパ経済に関する記事や映像に目を通して、理解を深めてください。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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講義を通してヨーロッパの歴史、規範、現在の動きに関心を持ち、国際的な知識と教養を身に着けることを期待します。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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講義は概ね以下のような内容を予定しています。ただし、受講者の状況をみて、理解をより深めるため、内容や順序を見直す場合があります。また視聴覚教材(関連するドキュメンタリーや特集番組、映画)などを使用し、それをもとに課題提出をおこなう場合もあります。 【第1回】 授業ガイダンス:空間としてのヨーロッパ 【第2回】 長期の時間でみるヨーロッパ 【第3回】 ヨーロッパの原風景とネットワーク 【第4回】 中世から近代へ 【第5回】 国民経済の胎動 【第6回】 産業革命とパックスブリタニカ 【第7回】 帝国主義と2つの大戦 【第8回】 戦後世界秩序の構想と統合への道筋 【第9回】 EUの誕生と単一市場 【第10回】 EUの拡大 【第11回】 外国人労働者問題 【第12回】 EUの対外政策と通商関係 【第13回】 資本市場と金融システム 【第14回】 通貨危機 【第15回】 ヨーロッパとは何か(テスト)
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