Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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会計監査論 I 藤嶋  喬
選択  2単位
【経済】 14-1-1120-3277-05A

1. 授業の内容(Course Description)

 我々は市場化された経済社会で生活している。一人一人が、市民として様々な機能(消費者・会社や組織の従業員・投資家など)を持って市場に参加している。会計監査という機能は、市場参加者のための重要な情報インフラの一つということができる。本科目では、会計監査の対象である財務諸表の働きを理解し、会社がどのような歴史的背景から生成発展してきたのか、どのように会計監査の機能が社会にとって必要になってきたのか等を見ることを通じて、会計監査の基礎的理解を目指す。
 さらに、現代の会社(その他組織)がどのような仕組みの中で運営されているのかを学び、足元の企業活動の動きに慣れ親しむことを通じて会計監査論を理解する。結果として、将来の実務で活かせる知識、知恵の源泉を提供する。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 企業(営利組織)組織においては勿論、非営利組織においても会計監査の視点を持てば、リスクの所在や、日ごろ対処するべき勘所がつかみやすくなる。企業人・社会人の基礎として、今から情報インフラに対する適切な視点を身につけて欲しい。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 原則として、5回の授業を終了するごとに、授業内小テストを行います。
 授業出席で50%、小テストで50%の総合評価を行います。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 講義の都度レジメを用意します。
 参考文献:
  『まなびの 入門 監査論』  【編著】盛田 良久・百合野正博・朴 大栄 (中央経済社)
  『会計監査論』     山浦久司著 (中央経済社)
  『監査論』   【編著】盛田良久 蟹江 章 友杉芳正 長吉眞一 山浦久司(中央経済社)
  『内部統制の理論と実務』鳥羽 至英著(国元書房)

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 監査の機能は、経営執行の土台に関っています。組織が上手く運営されている時には、あまり表に登場して来ません。平素は見張りの機能を果たしているともいえます。従って日頃、ネット・新聞・雑誌・TVの報道を通じて監査の眼で物事を見て行く習慣を作ろうと意識することが大切です。事例に接すれば、授業で何を学ぶべきかが見えてきます。必要に応じて、予習を要する事項を指示します。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 本科目で学んだことを即、日常生活に生かしてみようという好奇心を常に働かせてください。
 新聞を極力見る習慣を身につけ、監査の視点で読もうと努力してみてください。暗記より考え方を身につけることにエネルギーを使ってください。双方向の授業を目指し、随時クラスにて課題を与えます。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 本科目で何を学ぶのか
【第2回】
 *アンケート実施
 会計監査の役割
【第3回】
 前提学習のReview;財務諸表の理解を深める(1) 
【第4回】
 前提学習のReview;財務諸表の理解を深める(2)
【第5回】
 会計監査の実際(1)監査制度
【第6回】
 *授業内テスト実施
 会計監査の実際(2)職業監査(公認会計士/監査法人による監査) 
【第7回】
 会社とは何か
【第8回】
 会計監査の実際(3)監査のプロセス(内部統制/リスク・アプローチ)
【第9回】
 会計監査の実際(4)監査結果の報告 
【第10回】
 会計監査の歴史(1)日本
【第11回】
 *授業内テスト
 会計監査の歴史(2)米国
【第12回】
 会計監査の歴史(3)ヨーロッパ
【第13回】
 Due-diligenceと財務諸表監査
【第14回】
 不正・違法行為と監査
【第15回】
 *授業内テスト
 補講とまとめ