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授業の内容(Course Description) |
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前期から継続して国の経済力を左右するエネルギー問題を経済・社会的観点から多角的に学びます。後期ではこれから焦点となる再生可能エネルギーを中心にその可能性や問題点、世界各国の現状等を検討します。原子力エネルギーの行方、石油、シェールガス革命、日本の海底エネルギー源などテーマは多様です。中でも地球温暖化をめぐる環境問題との関連性が見落とせない課題となります。 後期にあたり、講義形式で現在の国際情勢と国際経済を俯瞰する「国際政治、経済入門」といった位置づけのクラスを数回実施します。エネルギー問題は広く国際政治と情勢に密接に関連しますので、幅広い視野をもってもらう上で国際政治、経済へ関心を広げることは必要不可欠なことだからです。 前期では自分の研修、研究テーマを決め、後期ではそれらをまとめ、論稿にすることに力を入れてもらいます。自分で調べ、まとめ、論稿にする大学の基礎ともいうべき学修プロセスを体験する機会とします。最終的にはゼミ生全員の論稿をまとめて論稿集にする予定。そのための編集委員をゼミ生の中から任命しますので、編集作業の経験もつんでもらいます。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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エネルギーに関する全般的な知識習得に加え、どんな事態に直面しても、調査して分析し、選択肢を導き、判断する訓練を目指します。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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出席と報告レポート、クラスでの討論などで判定します。後期ではとくに最終報告作成まとめを重視します。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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引き続き環境、再生エネルギー問題等に関連する映像メディアを活用していきます。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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学生諸君にはエネルギー、問題に関連したテーマについてレポート作成をしてもらうので、自主的な調査が大切。ゼミの基本は自分で課題を設定し、調べていくことです。そのプロセスが一番大事な点です。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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適宜、課題について報告者は調査の上、短いプレゼンテーションをしてもらいます。ゼミでは討論への参加が勉強の大切な要点です。あらゆる場面が自分を磨く場と考えてください。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】~【第6回】 いまの工業社会に不可欠な石油の時代を振り返り、そこにあるエネルギーとしての発見の歴史、石油をめぐる国際政治の力学を深く学習します。さらに再生可能エネルギーの現状を学びます。太陽光、風力、地熱、海洋潮流エネルギーの現状など。貿易で生きる日本にとって、炭素エネルギーの輸入増加がどう将来的な影響を与えるかなど、単純な原発反対では立ちいかない側面も知ってもらいます。電気自動車、蓄電池開発、水素エネルギーなどへも視点を広げていきます。学生諸君には自分の関心あるテーマを設定してもらい、調査学習の上で後半にプレゼンを通じ、成果を発表してもらいます。 【第7回】~【第15回】 世界に視点を広げ、各国の現況を学びます。合わせて学生諸君に各自の報告を全員で質疑応答の材料とします。後期では可能であれば、エネルギー開発の現場ほか原発事故で活躍したスタッフの働く現場を見学する機会を設けたいと考えています。これはあくまで調整が可能な場合です。
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