Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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小学校・特別活動の指導法 福島 健介
選択  2単位
【教育】 14-1-1333-1915-07A

1. 授業の内容(Course Description)

 この授業は、全15回を大きく2つに区切って実施します。
 前半10回は主に座学。学習指導要領の記述を基本としながら、小学校特別活動の全体像を理解します。
  特別活動とは何か
  特別活動の歴史的な変遷
  特別活動の特質と現代的な課題
  学級・学校集団の理論と今日の子どもを取り巻く状況
  教科指導と特別活動の関係
  特別活動の評価について
 後半5回では、話し合い活動を取り上げ、実際に指導の計画と指導案を作成します。教科の指導案とは異なる考え方やスタイルが求められます。
 ・具体的な指導の手立てや流れを指導案として作ってみる
  ○ねらいに沿って
  ○目標を立て
  ○計画的に
 ・授業を実施するために必要な資料も準備する

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 この授業の目的は、皆さんに2つの力を付けてもらうことです。
 ①小学校教育における特別活動の意義や役割を、学習指導要領の記述をもとに、理論的に理解すること
  ・そもそも特別活動とは何なのか→歴史的変遷、現代的な意義など案外知らない人も多いでしょう
  ・学校で特別活動を行う意味やその役割は→楽しめば良い、という話じゃありません
  ・決して「適当に」やっているわけではなく、そこには指導の計画というものが存在します
 ②具体的な事例を取り上げ、実践的な指導力を育成すること

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 ①後半5回のグループ活動と、そこでの成果物(指導案)。グループ活動は、協同活動ではなく協働活動です。
 ②最終回に、前半の授業で学んだ特別活動についての基本的な知識を問う試験を実施します。
 その両者の評価を用いて、評定を行います。
 なお、欠席(公欠も含む)が5回以上となった場合は、評定をしません。これは特別活動の特質上、皆さんの「経験」が多様で、基本的な知識のスキームが確立していないことを前提とした措置です。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 『小学校学習指導要領解説 特別活動編』
 『小学校学習指導要領』

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 国立教育政策研究所
 地方教育委員会の「教育センター」
 などのサイトにアクセスし、特に学級活動(1)~いわゆる「学級会」の指導案を読んでおくこと。教科の指導案と同じスタイルでは書くことはできません。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 特に後半の指導案作成では、授業時間内では収まらない「話し合い活動」が求められます。その活動そのものが、つまり「集団の一員としてよりよい生活や人間関係を築こうとする自主的、実践的な態度を育てる」ことにつながることを自覚し、
  ・活動の目標をみんなでつくること
  ・目標達成の方法を話し合って決めること
  ・役割分担をし、協力して取り組むこと
 に積極的に参与して下さい。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 オリエンテーション
 本授業の獲得目標と予定、評価、準備するもの、連絡方法等について
【第2回】
 特別活動とは何か 指導要領上の位置付け
【第3回】
 特別活動の歴史的変遷(おもに戦後学習指導要領を視野に)
【第4回】
 平成20年告示の指導要領における特別活動の特徴とその内容
【第5回】
 人としての「発達課題」、集団活動の理論を踏まえた指導のあり方について
【第6回】
 クラブ活動・児童会活動・学校行事についての理解 
【第7回】
 学級活動についての理解 
【第8回】
 特別活動と道徳・総合的な学習の時間との関連性について
【第9回】
 「指導計画の作成と内容の取扱いの改善」を読む
【第10回】
 特別活動の評価について 観点・方法・活かし方など
【第11回】
 学級活動の授業を組み立てるための基本的な知識
【第12回】
 グループ作業1 「授業案作成に向けた話し合いと分担の決定」
【第13回】
 グループ作業2 「授業案作成の進行状況の確認と、共同で作成する資料についての分担」
【第14回】
 グループ作業3 「完成した授業案の相互評価」
【第15回】
 まとめと期末試験