1. |
授業の内容(Course Description) |
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受講者は、学校におけるカリキュラムの概念、ねらいと編成を理解した上で、さまざまな事例をもとに個人による考察、ペアやグループによる考察を行う。また、全体討論や個人・グループ発表の機会を通して、カリキュラム開発に関するさまざまな方法、理論、考えやアイデアを交換する。さらに、具体的な事例をもとにカリキュラムの現状、課題、改訂、改善モデルを学び、個に応じた考察を通して自分なりに理解を深める。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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①歴史的にカリキュラムの概念・思想を考察する。②学校におけるカリキュラムのねらい・現状・課題を理論的・実践的に検討する。③カリキュラムマネジメントの方法とその改革モデルの動向について理解を深める。④児童・生徒一人ひとりの学びの場(学習デザイン)・学習意欲の視点からカリキュラム開発の可能性を探究する。⑤学校を基礎としたカリキュラム開発について考察する。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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①授業で課すレポート(30%)―考察―、②授業中のペア学習・グループ学習の活動、探究学習報告、発表など(30%)―理解・検討―、③最終レポート(40%)―理解を深める―で評価する。合計100点満点で60点以上を合格とする。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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特にありません。毎回の授業でレジュメを配布する。授業中に適時、指示する。 参考文献: 田中博之(2013)『カリキュラム編成論』放送大学教育振興会。 田中博之(2009)『子どもの総合学力を育てる―学力調査を活かした授業づくりと学校経営』ミネルヴァ書房。 Sarkar Arani M. R. and Lassegard, J.P. (2007) The Japanese Approach of Education for International Understanding: An Examination of 6th Grade Classroom Practice in the Period for Integrated Study, International Journal of Citizenship, Social and Economics Education, Voul.7, No.2, pp.75-89.
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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配布した資料を読んで自分なりの考え・意見・感想などをもち、それらを基に授業中で話し会いの活性化なるための努力・協力すること。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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これまで学んできたこと・体験してきたことを基に、学校教育や学校生活についての知識を再構築してほしい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 オリエンテーション 本授業において習得するカリキュラムの基礎理論について学ぶとともに、授業の方針と授業の進め方を理解する。 【第2回】 学校におけるカリキュラムを歴史的に考察し、カリキュラムの意義・ねらい・課題などについても学ぶ。 【第3回】 カリキュラムの思想の発展の歩みを国際比較研究の視点から考察する。 【第4回】 「学習指導要領」解説の基本的な考え方をもとに、カリキュラムをどうデザインするかについて考察する。 【第5回】 児童・生徒の学習意欲を高める対策・学習指導(学習デザイン)という視点からカリキュラムの機能について考察する。 【第6回】 学校におけるカリキュラムと教科の学習や指導方法の相互関係について考察し、単元計画の構想と作成方法や学習領域の設定についても学ぶ。 【第7回】 「学校を基礎としたカリキュラム開発」の必要性を検討し、具体的な事例(総合的な学習の時間)をもとに、学校を基礎としたカリキュラム開発の現状と課題について考察する。 【第8回】 学習評価の方法について考察し、具体的な取り組みの事例から新しい能力の意味と意義について学ぶ。 【第9回】 日本のカリキュラム編成(学習指導要領)の特徴を考察し、具体的な授業実践を通して授業づくりの目標及び内容と学習評価の方法について学ぶ。 【第10回】 海外のカリキュラム編成(ナショナルカリキュラム)の特徴を考察し、具体的な授業実践を通して授業づくりの目標及び内容と学習評価について学ぶ。 【第11回】 学力の意義と概念をもとに「見える学力」、「見えにくい学力」について考察し、「あたまの教育-知-」、「こころの教育-徳-」、「からだの教育-体-」に関して人間形成の視点からカリキュラム編成について学ぶ。 【第12回】 「21世紀型学力」の内容(multidimensional citizenship education)について考察し、具体的な授業実践を通して授業づくりの目標及び内容と学習評価について学ぶ。 【第13回】 情報化社会・知識基盤社会に対するカリキュラムマネジメントの方法を理解し、日本の学校と地域や家庭を関連づけて考え、まとめることができる。 【第14回】 グローバル化時代におけるカリキュラムの課題と展望について考察し、授業研究による学校におけるカリキュラム改善モデルについて自分の考えを発表することができる。 【第15回】 学校におけるカリキュラム編成の改革点の動向について自分の探究・考えをまとめ発表することができる。そしてこれらをもとに本授業の総括をする。 「注」:内容は、講義の進度や受講者の希望・状態によって、予定を変更することがあります。
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