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授業の内容(Course Description) |
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私たちの人生は、たとえば青年期、壮年期、老年期というように、身体や心情、社会的地位や役割を変化させていきながらライフステージを移行していく営みであるといえる。生きていく上で異なるライフステージを経験し、それぞれのステージにおける生活上の課題や学習ニーズに応えることができるような教育を私たちは必要としているといえるだろう。それでは、社会教育計画は、人々の人生設計にどのような方向性を付与し、また、いかなる目的のもとに関与していくことができるのであろうか? この授業では、人々のキャリア(人生の経路)をデザイン(設計)するという観点から社会教育計画の果たす役割を把握し、受講生自らが立案し相互に検討していくことで、社会教育に携わっていくうえでの基本的な力量を涵養することをねらいとしている。 具体的には、社会教育計画がキャリアデザインに対していかなる点で有効に作用しうるのかを、さまざまな事例や観点を交えてアプローチしつつ、実際の活動のなかにみられる意義と課題の所在を把握、理解していく。そして、ライフステージの違いに留意しながら、各ステージにおけるキャリアデザインのあり方について検討をしていく。最後に、ミニ演習という形でキャリアデザインに関するテーマ設定および立案を、受講するみなさんが考える機会を設ける。みなさんが立案した内容をプレゼンテーションし、互いに検討し合うことを通じて、キャリアデザインに対して社会教育計画が成しうること、実践に反映できることについて、理解を深めていこう。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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・ライフステージにおけるキャリアデザインの意義と社会教育計画の関連性を説明することができる。 ・人々のキャリア支援にとって社会教育が担うことのできる役割を理解し、社会教育計画の立案と検討に必要な実践上の基礎となる力を養うことができる。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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平常点(小レポートやミニ演習などにおける取り組み、授業への貢献度)50% 成果物の内容・レポート50%
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストは用いないが、参考文献、資料は授業中に適宜提示する。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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授業内容を踏まえた小レポートの作成や、ミニ演習があるため、授業時間外での事前準備、授業内容の復習、情報収集と整理が特に必要となる。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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授業内容の理解に基づいて、受講生の意見や要望を反映したグループワークを実施するので、最初から最後まで通して参加できる学生に限ります。また、グループワークに積極的に参加できることが条件となります。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション 【第2回】 社会教育計画におけるキャリアデザインの意義 【第3回】 教育という営みとキャリアデザイン――その意義と課題(1) 【第4回】 教育という営みとキャリアデザイン――その意義と課題(2) 【第5回】 キャリア支援、学習支援と社会教育事業の要点(1) 【第6回】 キャリア支援、学習支援と社会教育事業の要点(2) 【第7回】 ライフステージに対応した社会教育の実際~青年期以前の活動例を踏まえて 【第8回】 青年期における社会教育の実際(1) 【第9回】 青年期における社会教育の実際(2) 【第10回】 青年期以降の社会教育の意義と実践的課題(1) 【第11回】 青年期以降の社会教育の意義と実践的課題(2) 【第12回】 ミニ演習:テーマ設定と計画・立案 【第13回】 ミニ演習:プレゼンテーション 【第14回】 ミニ演習:受講生同士の検討と解説 【第15回】 授業総括
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