Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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民俗学 I 安達 義弘
学芸  2単位
【学芸】 14-1-1350-3758-13A

1. 授業の内容(Course Description)

 授業では、私たちが暮らしている日本における民俗学、いわゆる「日本民俗学」に主に焦点をあてます。日本民俗学は、1930年代以降、柳田国男を中心として体系化されてきた学問です。「常民」と呼ばれる普通一般の生活者を研究対象とし、彼らの日常・非日常の生活を多様な切り口から観察し考察することを通して、日本の常民の歴史を再構成し、本来の日本人とは何か、あるいは日本人の本質は何かを明らかにしようとする学問です。
 前期授業では、日本民俗学がどのような学問であるかを、その学史をたどることによって明らかにし、人の振る舞い方、家族と人生儀礼などの具体的事例を取り上げて、民俗学がどのような対象をどのように分析するのかを学習します。そのような学習を通して、受講生は、日本人の過去の姿、あるいは本来の日本人とは何かを学ぶことになります。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 ①日本民俗学とはどのような学問なのかを理解する。
 ②日本民俗学の研究対象の概要を理解する。
 ③日本民俗学が研究対象をどのように分析するかを理解する。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 授業態度30%、ミニレポート40%、学期末レポート30%、で総合的に評価します。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキストは使用しません。
 参考書は授業中に紹介します。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 授業時間外学習として、次の点を求めます。
 ①毎回授業開始前、予め指示された予習課題に取り組んでいただきます。
 ②毎回授業終了後、「授業振り返りシート」を提出していただきます。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 本講義は、日本人とは何かを探求することを通して、最終的には、私たち人間とは何かという問題に向きあおうとするものです。その意味で、本講義での学習は、受講生が自分自身を知るための学習であるという自覚を持って、主体的に参加していただきたいと思います。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 民俗学とは何か
【第2回】
 民俗学の歴史①
【第3回】
 民俗学の歴史②
【第4回】
 ヒト①身体を包む
【第5回】
 ヒト②身体に施す
【第6回】
 ヒト③身体を守る
【第7回】
 ヒト④ヒトの願い
【第8回】
 イエ①住まいの空間
【第9回】
 イエ②イエと家族
【第10回】
 イエ③親類と本家・分家
【第11回】
 イエ④出産と育児
【第12回】
 イエ⑤結婚の祝い
【第13回】
 イエ⑥死の儀礼
【第14回】
 ムラ①ムラの空間
【第15回】
 ムラ②ムラの社会構成