Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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教育課程論(中・高) 岡田 行雄
教職  2単位
【スポーツ医療】 14-2-2120-3212-19A

1. 授業の内容(Course Description)

 教育課程の編成をどのように行うかによって学校は大きく変化する。どのような教科を週当たり何時間学習するのか、授業開始は何時で終了時刻は何時なのか。これらのすべてが学校が編成する教育課程で決められている。このような教育課程は学校が独自の考えで編成しているのではなく、憲法や教育基本法、学習指導要領などの法令に基づき、その上で学校が生徒の実態等に応じて編成している。
 このように法令に基づきながらも児童生徒や地域の実態に応じて、教育課程を編成するとはどのようなことか、何のために教育課程を編成するのか、特色ある学校の教育課程とはどのようなものか等をこの講座では考えたい。
 そこで、教育課程の歴史的な意義を確認しながら、教育課程の編成・実施に関する基礎的な考え方及び学校における教育課程実施の実際を理解するとともに児童生徒にとって望ましい教育課程とは何かを考える。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 (1) 教育課程の歴史と意義を理解できる。
 (2) 学校の課題や児童生徒の実態に即した教育活動のための教育課程を理解できる。
 (3) 教育課程の編成・実施上の今日的な課題を説明できる。
 (4) 特色ある学校の教育課程とはどのような教育課程かを説明できる。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 ○ 授業への参加(授業中の活動、授業内レポート等)
 ○ 定期考査
 ○ レポート
   これらを総合的に評価する。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキスト
 ○ 『中学校学習指導要領解説 総則編』(文部科学省)
 ○ 『高等学校学習指導要領解説 総則編』(文部科学省)

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 例えば、母校の教育課程や、小中一貫校、2学期制の学校など、身近な学校や「特色ある学校」の教育課程について情報収集を行い、授業において説明できるように準備をしておく。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 ○ 第1回オリエンテーションには必ず出席すること。
 ○ 教育課程は、どのような学校を作るかを示した重要な計画である。そのため、教職を目指す者は教育課程についてしっかりと学んでほしい。したがって授業規律と積極的な授業参加、真剣な受講態度を求める。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 オリエンテーション
  ・授業の目的と内容、授業の進め方と受け方
  ・教育課程の基礎(教育課程とその意義)
【第2回】
 学校教育の目標と内容
  ・中学校、高等学校における教育の目標と教育活動の内容
【第3回】
 現在の教育課程の特徴 1 
  ・各校種における現在の教育課程の特徴
 教育課程の基準
  ・根拠法令と教育課程の構成
  ・学習指導要領の法的根拠と内容
【第4回】
 現在の教育課程の特徴 2 
  ・教育改革と学習指導要領の改訂
  ・教育課題と学習指導要領改訂の趣旨・要点
【第5回】
 教育課程の歴史 1
  ・欧米の教育課程
  ・日本の教育課程(近代まで) 
【第6回】
 教育課程の歴史 2
 ・日本の教育課程の歴史(近代以降)
【第7回】
 教育課程の編成・実施①
  ・教育課程編成の一般方針
  ・教育課程の構成要件・編成の手順
【第8回】
 教育課程の編成・実施②
  ・各学校における教育課程編成の実際
  ・学校経営方針と教育活動
【第9回】
 教育課程の編成・実施③
  ・各教科の内容構成
  ・年間指導計画と実施上の課題
【第10回】
 小・中の教育課程の接続
 中・高の教育課程の接続
 幼稚園の教育課程
  ・新教育要領の趣旨の理解
 小学校の教育課程
  ・新学習指導要領の趣旨の理解
【第11回】
 中学校の教育課程
  ・新学習指導要領の趣旨の理解
 高等学校、特別支援学校の教育課程
  ・新学習指導要領の趣旨の理解
【第12回】
 教科・道徳・特別活動・総合的な学習の時間と教育課程①
  ・各教科・道徳と教育課程
  ・個に応じた指導と学習活動の工夫
  ・習熟度別少人数学習等の授業改善
【第13回】
 教科・道徳・特別活動・総合的な学習の時間と教育課程②
  ・特別活動・総合的な学習の時間と教育課程
【第14回】
 特色ある学校づくりと教育課程編成
  ・特色ある学校の教育課程の比較
【第15回】
 学校評価と教育課程
  ・学校評価と教育課程編成
  ・新しい学校の創造と教育課程