Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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親族法 奥山 恭子
選択  2単位
【法律】 14-1-1210-3853-01

1. 授業の内容(Course Description)

 親族法・相続法は民法の一部であるが、民法の他の部分を財産法と総称するのに合わせ、家族法と称される分野である。授業の構成は、民法条文の編別に沿って行う。ただし家族法分野は、同性婚・生殖医療の問題や戸籍制度等々、周辺関連領域の理解も必要となる。授業では最新の話題を取り上げつつ、そのような現時の課題をどのように考えるべきかにも言及する。家族法の内容は、多くの人が経験する、誰にでも身近なものである。それだけに間違った理解をしていると、社会性にかかわることにもなる。授業に積極的に参加し、考える学問に正面から向かい合う心意気で受講することを期待する。
 なお2回目以降は、次回の進行予定を事前に伝える。その内容に沿って、予習をしておくことが望まれる。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

民法4編親族法の制度、解釈につき、確実な理解を得ること。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

基本的に定期試験(筆記)による。授業中適宜レポート・小テストを行った場合は、評価点とする(20%以内)。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

奥山恭子著『家族の法 親族・相続』不磨書房(改訂版)。なお刊行が遅れているため、当分はパワーポイント画面をスクリーン上に映し、授業を行う。刊行までは、六法は必帯のこと。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

学習内容にも記載の通り、前回に次回の予習範囲を提示するので、予習をしておくこと。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

授業に出席することが必須である。身近な分野だけに、社会人となって恥ずかしくない対応ができるよう、正確な知識を身につけるように。また法律学の専門職や関連分野への受験等を考えているものには、課題を着実にこなせば道が開けるよう指導する。積極的に申し出るように。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

1.財産法と家族法。家族とは何か。民法典論叢、明治民法から近時の民法改正論争まで。戸籍制度とのかかわり他。
2.家事事件手続き((家庭裁判所、家事事件手続法、審判制度)
3.親族概念、婚姻(婚姻制度と成立の要件)
4.婚姻の無効取消しと一般的効力(氏、同居・協力・扶助他)
5.夫婦財産制度
6.離婚制度、離婚手続き、協議離婚
7.離婚における有責主義と破綻主義
8.離婚の効果(財産分与制度、監護権、ハーグ条約)
9.親子法(実子ー嫡出子、嫡出推定、親子関係の訴え、非嫡出、認知、違憲性問題)
10.親子(養子ー日本の養子と世界の養子、縁組の効果、無効取消)
11. 親子(養子ー特別養子)
12.親権(親権当事者、親権の内容、剥奪停止)
13.親権(財産管理権、利益相反行為)
14.後見制度、成年後見とのかかわり
15.扶養(権利と義務の発生、当事者、扶養の順位・程度・方法)