Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
宿泊事業論 II 河野 正光
選択  2単位
【経営】 14-1-1130-2658-20A

1. 授業の内容(Course Description)

 日本は「観光立国」を宣言し、それを推進する観光庁を設置して、観光産業に本格的に力を入れる態勢が整ってきた。今やツーリズム産業は日本の基幹産業に成長し、「21世紀のリーディング産業」として大いに期待されている。
 このような状況下で益々観光産業の振興が強化され、あらゆる機会を通して国内の観光資源を海外にPRし、訪日外国人観光客を増やすための誘客活動が展開されている。「2020年に訪日外国人観光客を2,000万人以上に!('13年1,000万人超)」を旗印として官民一体となり努力している。
 その中心的な役割を担う宿泊産業(ホテル・旅館)の存在は益々重要度を増し、「日本人の国内観光旅行の平均宿泊数を2.5泊('10年.2.1泊)に!」(観光庁)の目標を達成すべく努力している。今後、'20東京オリンピックに向け、ホスピタリティ(おもてなしの心)の態勢づくりが強く求められ、ホテル業界も一流外資系ホテルの進出で、既存ホテルとの競争が激化している中、施設・人材不足も懸念されている。
 そのため、日本人客だけでなく外国人客に対して、ホテル・旅館におけるサービス・顧客満足向上のためのホスピタリティ教育が強く求められている。
 本講座では、宿泊産業発展の歴史、現状、業務内容、ホスピタリティ・マネジメント、経営形態(所有・経営・運営)、国内外のホテルチェーン、集客対策、今後の課題(環境対策)等、最新情報を織り交ぜ幅広く学んでいく。
 また、ホテル・旅館をはじめとする宿泊産業全般の最新情報も事例としてとりあげながら研究していきたい。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 秋期では、ホテル・旅館のマーケッティング&セールス、客室料金・稼働率、部門別収支、経営形態(所有・経営・運営)、国内外のホテルチェーン、リスクマネジメント、CSR、環境対策などについての理解を目標としたい。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 授業への出席・発表状況を50%、期末定期試験・レポート結果等を50%として総合的に評価する。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキストは使用しない。毎回テーマに応じた講義プリントを配付する。
 参考文献:『ホテル・ビジネスブック』中央経済社
      『ホスピタリティ・ビジネスの人材育成』白桃書房
      『基本 ホテル経営教本』柴田書店
      『サービスを超える瞬間』かんき出版 ほか

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 前週に資料収集(書籍・専門誌・インターネット等から)の内容を連絡するので、準備して授業に臨むこと。
 また、授業の最初に「前回の授業のポイント」を発表してもらうので、よく復習しておくこと。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 インターネット・新聞・雑誌・書籍等を通して社会の出来事に強い関心を持ち、自分の目・頭で問題を整理し、対処法を考えることが重要。講義は一方的にならないようにしたいため、積極的な発言・発表の機会を設けたい。
 ただし授業中の私語に対しては厳しく対処するので十分注意してほしい。
 なお、大学で「何を・どのように学び自分自身を成長させたらよいか」についても、その都度指導していきたい。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 授業方針・講義計画説明
【第2回】
 宿泊産業の現状・種類・分類(立地・価格的要因)
【第3回】
 ホテル・観光業界が求める人材像、組織・業務内容、業界の仕事の楽しさ
【第4回】
 宿泊産業とファッション(ブランド企業のホテル進出)と今後の展開
【第5回】
 ホテルとブランド戦略(日本・世界の主要ホテルチェーン)
【第6回】
 ホテル・旅館のマーケッティング&セールス(営業・販売戦略)
【第7回】
 宿泊産業のマネジメント(顧客満足CS・従業員満足ES)
【第8回】
 魅力的な宿泊施設の要件(事例研究)
【第9回】
 宿泊施設の収益構造(部門別収支)、客室料金・稼働率
【第10回】
 シティホテルとリゾートホテルの比較、経営形態(所有・経営・運営)
【第11回】
 観光白書研究(観光・宿泊政策) '20東京オリンピックに向けての宿泊業界の動向
【第12回】
 ホテルとMICE(ミーティング・インセンティブ・コンベンション・エキジビション)
【第13回】
 宿泊産業とリスクマネジメント
【第14回】
 宿泊産業と社会的責任(CSR)・環境対策(事例研究)
【第15回】
 21世紀の宿泊施設経営と今後の課題