Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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先端生産・加工学特論 (Specialized Technology of Materials Processing and Machining) 古澤 利明
2年 通年 専門分野選択 2単位
【専工後・通】 14-3-1037

1.
授業目標

材料加工技術は多種多様であり、同じ機械部品を作るにもいく通りもの方法があります。材料加工を、考え方の基礎となる理論的な面と工場で行われている実際的な面とに分けると、いずれも、機械技術者にとって重要なものであります。しかし、絶えず新しい加工技術が研究開発されている今日では後者の実際的な技術面はすぐに古いものになってしまうのに対し、前者の理論的な面はいつの時代になってもその重要性に変わりはありません。本特論では、材料加工の理論的な面に重点を置いて講義を展開します。

2.
授業概要

機械加工の工具、砥粒の作用による材料の変形と破壊の過程、およびエネルギ加工における熱の作用による材料の溶融と熱応力での破壊の過程を数値解析に基づいた先端加工を紹介します。

3.
準備学習(授業時間外の学習)

学部での鉄鋼材料学および精密加工学の履修が望ましい。また、博士前期課程での先端生産・加工学の履修が必要です。

4.
授業計画

第1回 先端生産・加工学序論
機械部品の製作プロセスと材料加工の理論
第2回 機械工作法
機械工作法の分類と加工の物理モデル
第3回 切削加工
切削理論、切削加工用工具
第4回 砥粒加工
砥粒加工理論、砥粒加工用工具
第5回 機械加工の有限要素法解析
切削加工、砥粒加工解析の原理、線形解析と非線形解析
第6回 材料加工における温度依存性を考慮した材料変形・破壊過程
温度依存性を考慮した切削加工、塑性加工の解析
第7回 材料加工におけるひずみ速度依存性を考慮した材料変形・破壊過程
ひずみ速度依存性を考慮した切削加工、塑性加工の解析
第8回 材料加工における破壊クライテリオン
延性材料および脆性材料加工の破壊クライテリオン
第9回 破壊クライテリオンと切りくず分離問題
切削加工における切りくずせん断と切りくず分離の過程
第10回 複合材料、金属間化合物の機械加工と破壊クライテリオン
延性材料、脆性材料としての複合材料、金属間化合物加工の解析
第11回 非線形解析と工具-切りくず接触問題
切りくずが工具すくい面上を摩擦・流出する過程の解析
第12回 エネルギ加工
エネルギ加工と加工理論
第13回 エネルギ加工の除去過程とクラック生成問題
過渡熱伝導解析と応力解析の連成問題
第14回 金属間化合物、金型材料の放電加工
熱溶融による材料除去と熱応力によるクラックの生成過程の解析
第15回 まとめ
機械工作法における解析の必要

5.
成績評価の方法、基準

レポートにより評価します。

6.
使用テキスト及び使用教材

教材は必要に応じてその都度配布します。

7.
その他

講義⇔演習形式で進めます。