Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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演習 I 飯塚 陽介
必修  2単位
【経済】 14-1-1120-2715-01

1. 授業の内容(Course Description)

 学生の皆さんが社会人となったとき求められるのは、直面する現実から問題を見出し、これを論理的なステップを経て分析した上で、適切な解決策を導出し、さらにこの解決策を第3者に対して彼らが納得できるような形で論じる能力です。本講義では、一年間を通じて、こうした能力の養成を目指します。同時に、サブゼミを通じて、専門知識を獲得する機会も提供します。
 【春学期】
 (1)企業経営シミュレーション
 企業経営シミュレーション(MESE)を用いた体験的な学習を通じて企業経営についての理解を深めます。参加者は班に分かれ、コンピューター上の架空の企業の経営陣として、財務データにもとづいて経営上の意思決定を行い、コンピューター上の仮想的な市場において競争をします。参加者は、企業における戦略的な意思決定のプロセスについて擬似的に体験すると同時に、決められた時間内で意思決定をする経験を繰り返すことで、グループ討議の能力も鍛錬することが出来ます。
 (2)グループ報告
 産業や企業経営についての調査能力とプレゼンテーションのスキルを習得することを目的として、教員が設定したテーマについてのグループ単位での報告とそれについての質疑を繰り返し行います。平成25年度は、「ヒット商品研究」という統一テーマのもとに、10年前のSMBCヒット商品番付にランクインしていた製品・サービス(例:Suica、写メール、薄型テレビ、食器洗い機など)を題材として、それらが「なぜヒットしたのか?」「その後どうなったのか?」「どういった影響を経済社会に与えたのか?」について考察し、他ゼミとの合同ゼミの場で発表しました。
 (3)クリティカル・シンキング
 論理的思考力についての講義も実施します。論理的・批判的に思考をすすめていく上では、身につけねばならない姿勢・態度があります。講義形式で、そのエッセンスを教授します。
 【夏合宿】
 毎年、夏休み中に夏合宿を実施しています。夏合宿では、秋学期の個人単位・グループ単位でのプレゼンの初回報告を行っていただくと同時に、工場見学を実施しています。平成25年度はアサヒビール神奈川工場を見学しました。平成26年度については未定です。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 本講義は、参加者各自が一年間を通じて、(1)社会現象に対して疑問を持ち、(2)それについて適切な推論と調査を通じて批判的に思考する態度・知識・技術を身につけ、最終的には(3)自らの見解を説得的な形で周囲に伝える能力を獲得することを目的としています。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 参加態度、平常点、提出物からの総合評価

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 特に指定するテキストはありません。
 サブゼミでは今年は下記の2冊を使用します。サブゼミ希望者は必ず購入してください。
 ① 沼上幹『組織戦略の考え方:企業経営の健全性のために』ちくま新書、2003年(800円)
 ②沼上幹『経営戦略の思考法:時間展開・相互作用・ダイナミクス』日本経済新聞出版社,2009年(2,000円)

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 グループ単位での活動は授業時間外に行ってもらいます。授業はその成果を発表する場となります。なお、輪読主体のサブゼミに参加する学生については、事前にテキストの輪読箇所を読み、疑問点・論点を考えておくことが要請されます。また、7月末には他ゼミとの合同発表会を予定しています。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 ゼミでの活動や交流イベント(懇親会・合宿など)に積極的に参加される方を希望します。欠席は厳禁とします。また、大学のゼミナールの本質は学生と教員の相互作用を通じた知識の創発にあります。学生は受身にならず、授業計画を含め、教員に対して積極的に意見表明してください。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

 ※授業計画については、履修者からの要望を踏まえて随時変更する予定です。
【第1回】
 ガイダンス
【第2回】~【第5回】
 企業経営シミュレーション
【第6回】
 企業経営シミュレーション総括
【第7回】
 レクリエーション
【第8回】~【第14回】
 クリティカル・シンキング入門
【第15回】
 最終報告会
 上記の内容と平行して、グループ単位でプレゼンを作成します。第1回や第15回などを除き、通常の講義では、上記の内容を45分程度、グループでのプレゼンと質疑を45分程度、実施します。