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授業の内容(Course Description) |
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前期に続き、授業はECCPの必修科目A(論理的思考)として行います。実務社会で求められる論理的思考力をつけることを目指します。これまで国語として読み書きできて当然と考えてきた「日本語」を、英語など外国語と同じようなものとしてとらえ直し、コミュニケーションの道具として身につけるよう学習を継続します。 上記の目標を達成するために、春季と同じく日経、朝日、読売など全国紙の社説を基本モデルとして活用します。小論文(400字原稿3枚程度)作成にチャレンジします。社説や取り上げた新聞記事に関係した時事的テーマについて前期と同じく知識の幅を広げ、大学図書館を活用した課題探究を奨励します。いうまでもなく、自分が得意とする分野だけが議論のテーマになるとは限りません。与えられたテーマについて、得意不得意に関係なく、自分の意見をまとめられる好奇心、構成力、表現力が求められます。クラスはその養成を目指すものです。ゼミとは違いますから、グループ討論などは一切行いません。クラスでは学生同士の打ち合わせ、意見交換もありえません。あくまで教官ー学生個人との「やりとり」を大切にします。ひるまず、自分の意見発表、表明する「勇気」を求めます。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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論理的思考力を磨くためには第1歩として、あるテーマについて一定のスペースで簡潔にまとめていく練習をたくさん重ねる必要があります。自動車運転を習得していくのと同じように、必要な訓練を重ねることが大切です。小論文を的確にまとめるよう努力してもらいます。説得力のある口頭プレゼンテーションができるためにも、きちんとまとめる力は不可欠です。テーマについて的確に書ければ、プレゼンはいずれできるようになる、というのがクラス・ポリシーです。確かな情報と知識を常に求め、まとめる力を目指します。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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出席、課題(小論、レジュメなど)内容評価、意見発表などクラス・パーフォーマンス30%、最終小論70%
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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全国紙(日経、朝日、読売が主)社説や長文記事コピーを用意する。 日本語学習方法とコミュニケーション力を考えるために、参考書として①『わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か』(平田オリザ 講談社現代新書)②『賢人の日本語力』(平田オリザ、斉藤孝ほか 幻冬舎)
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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前期と同じく、新聞社説や記事コピーなど配布された資料を教室でよく読み、現代社会で論議をよぶさまざまなテーマについて知識を正確にし、自分の意見をまとめます。後期ではプレゼンテーションを実施してもらう機会も設けます。ただし、事前に小論にまとめたテーマに限ります。それを元に、説得力ある発表あるいは自分の意見が口頭で披露した場合、どのような反応を起こすか知ってもらう機会とします。事前の調べや、自分の意見をとりまとめて発表することに習熟できるよう努力してください。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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教室で新聞社説を手書きして写したり、分析したりするほか、課題として長文記事を読んでもらい、レジュメと意見を求めたりします。教室へ来ないと、訓練のプロセスに参加しないことになるので、出席こそが自分のためになると思って臨んでください。引き続き、国語辞書や電子辞書は必携です。辞書についても、たんに誤字や意味の確認のために使うだけでなく、よりよい表現をするためにどう活用できるか、どんな国語辞書があるのか、自分にあった辞書があるのか、研究してみてください。それは日本語についてよりよく考えることと、ひいては自分の表現力と、ことばを通して感性を磨いていく第1歩となっていくからです。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】~【第14回】 前期と基本は同様の組み立てで進行します。選ぶテーマはその都度、社会的議論を呼ぶもので、経済、社会、政治、外交あらゆる問題点に関わります。日ごろからTVニュース、新聞報道に注意しておいてください。社会の動きに関心を高めておくことは、これから社会へ出ていく学生諸君には不可欠なことです。自分の意見をもつためにも、当然さらに調べたりすることも必要になるでしょう。それらがすべて自分のためになるのです。小論作成課題を適宜出します。 【第15回】 まとめと最終小論作成テスト実施
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