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授業の内容(Course Description) |
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本科目は、民法のなかでも、契約法(総則、各則)のうち、重要と思われる論点につき復習し、さらなる理解を深めるための科目である。契約法は民法のなかでも比較的具体的で、初学者にとっても学びやすい分野ではあるけれども、同時履行の抗弁権、危険負担、担保責任、賃貸借における第三者との関係など、やや複雑かつ重要な論点も存在する。そこで、このような論点について論点ごとに基本的事項を確認するとともに、簡単な演習を取り入れることにより、そのような基本的知識の定着を試みる。 なお、具体的な授業の進め方、試験の方式については、受講者数やそのニーズ等を参考にして決定することとしたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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① 契約法の要件効果、学説の対立などの基本的な知識や考え方に関する理解をより強固なものとする。 ② 契約法の重要論点につき、できれば現状を認識するだけでなく、自ら問題点をどう解決すべきかについて考え、それを言葉で表すことができる。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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基本的には期末試験によるが、場合に応じて小テストを1〜2回行い、これを成績評価の際に加味することがある。 出席そのものによる加点はおこなわない。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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基本的には配布資料を参照して授業を進めるが、以下の基本書は契約法の自習の際や基本的事項の確認に有用である。 潮見佳男『基本講義債権各論I 契約法・事務管理・不当利得〔第2版〕』(新世社、2009年) 大村敦志『基本民法II 債権各論〔第2版〕』(有斐閣、2005年) 内田貴『民法II 債権各論〔第3版〕』(東京大学出版会、2011年) なお、その他の参考文献については適宜授業のなかで紹介することがある。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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授業内において演習問題を出題することがあるため、自主的な予習復習をすることにより学習効果が高まる。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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本科目は、契約法全般について、体系的に授業を行うのではなく重要論点ごとに解説をする。したがって、本科目のみで契約法を理解することは難しく、できれば、本科目を履修する前に2013(平成25)年度以前開講の「契約法A」および「契約法B」を既に履修していることが望ましい。 また、第1回目の授業の際に注意事項を述べるとともに、履修者のニーズについてアンケートをとる。このアンケートを参考にして授業の進め方や期末試験の方式などを決める。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス・イントロダクション 【第2回】 契約の成立 【第3回】 契約存続中の関係(1) 履行上の牽連関係(同時履行の抗弁権) 【第4回】 契約存続中の関係(2) 存続上の牽連関係(危険負担) 【第5回】 契約存続中の関係(2) 存続上の牽連関係(危険負担) 【第6回】 契約関係において生ずる問題 【第7回】 契約関係において生ずる問題 【第8回】 消費者契約法 【第9回】 請負における担保責任 【第10回】 売買における担保責任 【第11回】 賃貸借契約とその終了 【第12回】 賃貸借契約における第三者との関係 【第13回】 賃貸借契約における第三者との関係 【第14回】 総合問題 【第15回】 まとめ+授業内試験(予定、正式には追って連絡します) ※進捗状況により変更する可能性があります。
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