Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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宗教文化論 I 濱田 陽
【Ⅱ】  2単位
【Ⅱ 人の心と思想を学ぶ】 14-1-1310-0430-05

1. 授業の内容(Course Description)

 【日本人の心】
 現代日本人の宗教意識は無宗教者、宗教的な無宗教者、宗教者が各3分の1であるため、シンプルに「宗教・無宗教の三極構造」の仮説としてとらえることができる。
 この構造を手がかりに、世界・日本の多様な宗教文化に向き合う自分の立ち位置をつかむ。
 【共有できる宗教文化】
 無宗教であったり、信仰が異なったりしていても共有できる宗教文化を「共有宗教文化」ととらえて、共有宗教文化の事例及び特徴について学ぶ。宗教文化は、宗教が関わる生活様式とその形成物群と理解できる。たとえば、仏教が関わる文化が仏教文化であり、キリスト教が関わる文化がキリスト教文化である。こうした宗教文化には、無宗教であったり、信仰が異なったりしていても共有できるもの、すなわち、体験したり、学習したりできるものがある。
 そして、共有宗教文化は、異なる宗教文化や世俗文化とのインターフェイス(境界面)として存在し、互いが共存するためのクッションの役割をもっている。共有宗教文化の役割について考察を深めていく。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 日本と世界の宗教文化について、現代世界を生きる大学生として欠かせない、開かれた柔軟な知的姿勢を身に着ける。また、筆記試験において、学んだ内容をふまえながら、自らが独自に考えた感想を交え、1000字以上の考察を論述する力を養う。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 授業参加(60%)、授業内試験(40%)を目安とする。テーマは試験の1~2週間前に発表する。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 参考文献
 『共存の哲学−複数宗教からの思考形式』濱田 陽 著、弘文堂、2005
 『宗教の事典』山折哲雄監修、朝倉書店、2012
  *この二冊はメディアライブラリーセンター指定図書コーナーに配置
 『宗教学事典』島薗進他編、丸善、2010
 『共存学Ⅱ』古沢広祐編、弘文堂、2014

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 講義ノートを復習し、授業の要点と自身の考察を文章化していくこと。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 内容の理解を積み重ね、効果的にノートをとること。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】・【第2回】
 宗教・無宗教の三極構造〜自分の立ち位置
【第3回】・【第4回】
 共有宗教文化とは何か
【第5回】・【第6回】
 自然と共にある宗教文化〜日本
【第7回】・【第8回】
 日本の宗教的カリスマたち(聖徳太子、空海、親鸞、道元、日蓮、賀川豊彦等)
【第9回】・【第10回】
 自然と共にある宗教文化〜世界
【第11回】~【第13回】
 世界の宗教的カリスマたち(聖フランチェスコ、ジャンヌ・ダルク、ガンディー、マザー・テレサ、ダライ・ラマ等)
【第14回】・【第15回】
 「期末試験・全体講評」
 *社会状況、国際情勢の変化に対応して、以上の順序は入れ替わること、新しいトピックに変更することがある。