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授業の内容(Course Description) |
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20世紀初めから1920年代にかけて、ヨーロッパおよびアメリカの政治思想を最大限に摂取し、日本の民主主義のあり方を考えた思想家に吉野作造がいる。彼が大正デモクラシーの思想的担い手の一人であったことは言うまでもない。この講義では、吉野の著作の精読を通して、彼にとって西欧またアメリカの歴史はいかなる意味を持ち、1920年代初めの世界の動向さらには民主主義の有り様はどのようなものと理解されていたかを考えたい。 なお、この授業は、前期の比較地域学方法論Ⅰと連動しており、この授業をとるものは、前期に比較地域学方法論Ⅰを受講していることが望ましい。前期の比較地域学方法論では、福沢諭吉を取り上げており、福沢の思想を吉野作造の思想とどのようにつなげて理解するかも、この講義の目的である。思想家としての福沢さらには吉野作造を取り上げることを通して、明治期から大正・昭和初期にいたる日本政治史の理解を豊にすることが、この授業の目標である。 講義は演習形式で行う。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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上記したとおり、思想家としての福沢諭吉さらには吉野作造を取り上げることを通して、明治期から大正・昭和初期にいたる日本政治史の理解を豊にすることが、本授業の到達目標である。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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学期末に、授業内容に関する試験を行い、成績評価の基本とします。出席状況も重視します。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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『吉野作造選集』全15巻(岩波書店)1995~97年
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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授業中に適宜指示する。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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授業中に紹介された研究書や、自分でみつけた講義内容に関連する文献を読み、自発的に勉強を進めることを期待します.
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 「授業の概要の説明」 【第2回】~【第5回】 近代日本の政治思想――福沢諭吉 【第6回】~【第9回】 福沢諭吉から吉野作造へ、吉野作造の民本主義論 【第10回】~【第12回】 「吉野作造――彼の国際認識」 【第13回】・【第14回】 「吉野作造――彼の中国論・朝鮮論」 【第15回】 まとめと試験を行う
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