Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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サブカルチャー論 伊達 康博
選択  2単位
【社会】 14-1-1350-3399-02

1. 授業の内容(Course Description)

 サブカルチャーは、主としてハイカルチャー(高級文化)に対して下位文化として位置づけられてきたという経緯があります。また、他方ではハイカルチャーに対するカウンターカルチャー(対抗文化)として位置づけられることもあります。しかしながら、サブカルチャーの定義に関しては、未だ不明確なところも多くあります。その一方で、近年ではマンガやアニメなど一部のサブカルチャーが、産業の牽引役として俄かに担ぎ上げられ、社会的な注目を集めつつあるという現況も指摘できます。そこで、本講義では、サブカルチャーに関してメディア論の視点に立ち、理論的かつ史的観点から再検討を行います。それらの検討を通して、社会現象としてのサブカルチャーを理論的に理解し、また、今後のサブカルチャーのゆくえを主体的に考察できる素養の修得を目指します。そのため、本講義では個別の作品研究など、一部のマニア向けの関心を喚起するようなことは一切行いません。そのかわりに、自らが興味を持つサブカルチャーについて学術的な立場から理論的に再定義し、記述できるようになることを期待します。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 1.サブカルチャーについての史的検討などを踏まえて理論的に理解できるようになる。
 2.社会現象としてのサブカルチャーについて再定義して記述できるようになる。
 3.サブカルチャーの今後の潮流などについて主体的に考察できるようになる。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 出席・授業態度30%、レポート課題30%、試験40%の割合で換算し、それらを総合して最終的な評価を決定します。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキストは特に定めない。ただし、講義の中で資料を配布することがあるので、書類の管理は各自で徹底するよう留意して下さい。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 講義の中で、しばしば次回の講義までに読んでおいてほしい文献や資料を指示することがあるので、必ず守ってください。皆さんが読んできていることを前提に講義を行いますので、理解の点で遅れをとらないようにするためにも大切です。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 皆さんの自ら積極的に思考する態度に期待しています。そのうえで、学友同士で語り合う機会をより多く持ち、同じ考えを持つ人々や、一方で異なる考えを持つ人々と上手に調和していく精神を身につけていってほしいと考えています。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 サブカルチャーの基本概念(1)
【第3回】
 サブカルチャーの基本概念(2)
【第4回】
 高級文化と下位文化
【第5回】
 サブカルチャー研究の視点
【第6回】
 サブカルチャーと集合行動
【第7回】
 サブカルチャーにおけるミクロ的視点とマクロ的視点
【第8回】
 サブカルチャーの受容について
【第9回】
 キャラクターの持つ意味(1)
【第10回】
 キャラクターの持つ意味(2)
【第11回】
 サブカルチャーの再検討(1)
【第12回】
 サブカルチャーの再検討(2)
【第13回】
 メディアとサブカルチャーの位相
【第14回】
 サブカルチャーにおける今後のゆくえ
【第15回】
 考えをまとめるための論述試験