Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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実験心理学方法論 望月 要
選択  2単位
【心理】 14-1-1360-0533-04

1. 授業の内容(Course Description)

 心理学は大きな広がりをもち,研究テーマや対象に応じて様々な研究方法が援用される。この授業では,実験心理学の方法論について,科学哲学的議論から,実際的な研究手法について講義する。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 心理学で用いられる研究方法の中で,実験という方法の特徴を,その利点と限界点を含めて理解し,研究を実施するに当たり,他の研究方法との選択ができるようになる。同時に実験を実施する際に配慮すべき諸点について理論的な意義を理解する。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 学期末試験の成績のみで成績を決める。試験には所定の持ち込み用紙だけの持ち込みを認め,持ち込み用紙の内容30点,事前予告問題20点を含め,100点満点で評価する。配布資料,参考書類の持ち込みは認めない。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキストは使用しない。以下の書籍は理解を深める上で有益であろう。
  高橋昌一郎 (2002). 『科学哲学のすすめ』 丸善
  中丸 茂 (1999). 『心理学者のための科学入門』 北大路書房
  高野陽太郎・岡 隆 (編) (2004)『心理学研究法』 有斐閣

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 予習は特に必要ないが,毎回の授業の後で,ノートを整理し,参考文献等を参照しつつ,基本的な概念や専門用語はもとより,講義内容を十分に理解する作業が必要になる。 『実験心理学研究法』,『社会心理学研究法』,『心理学史』などの科目と関係する科目である。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 授業中の私語には厳しいペナルティを課す。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 ガイダンス: 授業方針の説明,関連書籍・文献の紹介
【第2回】
 実験心理学と科学の方法
【第3回】
 実験研究と,それ以外の研究方法: 関数関係と相関関係
【第4回】
 相関研究 (1): 調査,観察,その他
【第5回】
 相関研究 (2): 疑似実験研究
【第6回】
 実験の妥当性
【第7回】
 実験の信頼性
【第8回】
 実験結果を一般化する方法: 統計的手法
【第9回】
 実験結果を一般化する方法: 系統的追試
【第10回】
 仮説演繹と実験
【第11回】
 帰納的研究
【第12回】
 実験計画法 (1): 実験参加者間要因配置法
【第13回】
 実験計画法 (2): 少数実験参加者法
【第14回】
 心理学研究の倫理
【第15回】
 まとめ