Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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演習 I 池村 俊郎
必修  2単位
【観光経営】 14-1-1120-3394-15A

1. 授業の内容(Course Description)

 世界経済と政治の現状を学んだ上で、国の経済力を左右するエネルギー問題を考えます。東日本大震災と大津波は福島原発事故の原因となり、いまなお15万の人々が避難生活する未曾有の損害をもたらしました。私たちが突きつけられたのは、将来のエネルギー戦略の抜本的な再検討です。今回の都知事選争点を見てもわかる通りです。
 教室では現時点で入手可能な情報をもとに原発事故を検証します。経済・社会・外交など多方面に及ぶ影響を学習します。また、事故プロセスを学ぶことは、将来、社会に出た学生諸君が危機に直面したとき、いかに対応し、切り抜けていくかを学ぶ「生きたケーススタディー」となるはずです。その上で石油、シェールガス、再生可能エネルギー、地球温暖化の問題を検討し、日本のエネルギー将来像を考えます。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 世界経済と政治状況を基本的に把握したうえで、エネルギーに関する全般的な知識習得を目指します。一番大切なのは、どんな事態に直面しても、冷静に調査して事態を分析し、選択肢を導き、判断する訓練の場とすることです。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 出席とレポート報告の内容、クラスにおける積極的な質問、討論で判定します。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 随時、紹介しますが、教室ではとくに関連するNHK・TV番組を活用し、ゼミ学生が知っておくべき必須情報を紹介します。映像メディアを受け身で眺めるだけではなく、知識獲得に生かす体験をしてもらいます。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 関心を持ったテーマにつき、大学図書館などで参考図書を参照し、独習を重ねてください。自ら疑問をもち、回答を求めて調査していくこと。それがあらゆる場で役立つ訓練です。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 適宜、課題について報告者には調査の上、短いプレゼンテーションをしてもらいます。ゼミでは討論への参加が勉強の大切な要点です。自分を磨く場と考えてください。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 ゼミ・ガイダンス、自己紹介プレゼンテーション(3分間の自己紹介を考えておくこと)
【第2回】~【第3回】
 世界経済・政治の現状と構造について基本的な知識を身につけます。
【第4回】~【第10回】
 福島原発事故を検証します。NHK・TV番組などを討論の材料にします。事故は社会問題であるばかりか、日本外 交にまで幅広い影響を与えました。あらゆる角度からの検証を目指します。また原発関連の技術者をゲスト講演 者に迎えることも検討中。
【第11回】~【第15回】
 20世紀の世界を変えた石油をめぐる時代史や、日本の電力の近現代史を調べることで、電力会社による地域市 場独占の問題点など検証していきます。また、これからの世界エネルギー事情と各国経済に大きく影響してくる シェールガス革命などを概観します。