1. |
授業の内容(Course Description) |
|
本科目は、保育内容の領域「言葉」について学習します。しかしそれに留まらず、保育における子どもの見方、子どもへの関わり方といった保育者の姿勢も学びとっていただきたいと考えています。 人間は生まれた時「言葉」を理解しませんが、わずか数年で「言葉」を聞いて理解し、自ら話すようになっていきます。この間の発達は実にめざましいものがあります。子どもは、ことばで行動や気持ちをコントロールし、自分を励まし、ことばで考え、内的世界を豊かに広げていくと同時に、ことばで自分の気持ちや考えを表現し、周囲と関わっていきます。 本科目では、まず、子どもがことばを身についていく過程を、次に、子どものことばを豊かに伸ばしていく環境や保育者の働きかけ、さらに保育の現場で使われる絵本・紙芝居の読み聞かせや語り聞かせなどを模擬保育を交えながら学んでいきます。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
①子どものことばの獲得について理解する。 ②子どものことばの発達を促す保育者の働きかけについて理解する。 ③子どもの感性を育てる絵本の可能性について理解し、絵本や紙芝居を心地よく読み聞かせることができる。
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
授業への参加・授業中の提出物(40%)、発表・模擬保育(10%)、学期末のレポート(50%)を総合して評価します。
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
テキスト:『幼稚園教育要領 平成20年3月告示』文部科学省、『保育所保育指針 平成20年告示』フレーベル館 参考文献:『幼稚園教育要領解説』文部科学省、『保育所保育指針解説書』厚生労働省、高杉 自子 他編『新保育講座10 保育内容「言葉」』ミネルヴァ書房、守永 英子 他『保育の中の小さなこと 大切なこと』フレーベル館 上記以外はその都度紹介していきます。
|
5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
|
①帝京大学附属幼稚園の見学をはじめ、幼稚園・保育所のボランティアなどに参加し、実際の保育の様子を知る努力や、子どもと関わる経験を、自分から積み重ねていって下さい。 ②よい保育者には発想の柔軟さや豊かな感性も不可欠ですから、質の高い児童文学や絵本、玩具などに日ごろから親しんで下さい。 ③絵本や紙芝居の読み聞かせの練習、模擬保育の練習などを十分重ねて下さい。 ④ことばの保育で用いる制作物の宿題が出ます。手間を惜しまず、丁寧に仕上げて下さい。
|
6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
①演習科目ですから、自ら積極的に授業に参加し、「やってみる」ことを心がけて下さい。 ②授業で行う一つ一つのことを、子どもの姿を想像しながら、よく考えて取り組んで下さい。 ③授業は実際にやってみることと同時に、その活動の目的や指導方法を学ぶ時間であることを意識して取り組んで下さい。 ④保育者として適切な言葉を使えるように、立ち居振る舞いができるように、日ごろから気をつけて下さい。
|
7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】 導入 ①受講上の注意 ②保育内容のとらえ方と領域「言葉」 【第2回】 ことばの発達 ①ことばの発生 ②2・3歳ころのことば 【第3回】 ことばの発達 ③ことばの働き ④4・5歳ころのことば 【第4回】 保育の中のことば:①ことばを豊かにする環境 【第5回】 保育の中のことば:②保育者の役割と具体的な援助 【第6回】 絵本:①乳児の絵本 【第7回】 絵本:②幼児の絵本 【第8回】 絵本:③絵本の探求 【第9回】 絵本:④絵本の探求のグループ発表 【第10回】 ことば遊び1 【第11回】 ことば遊び2 【第12回】 模擬保育の準備:グループメンバーを決め、模擬保育の計画を立てる。 【第13回】 模擬保育の準備:模擬保育の練習をする。 【第14回】 模擬保育の実施:前半グループの模擬保育を実施し、感想やアドバイスを交換する。 【第15回】 模擬保育の実施:後半グループの模擬保育を実施し、感想やアドバイスの交換をする。 まとめ:今学期の学習を振り返る。 注:履修者の人数、特性により、予定を変更することがあります。
|