Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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ビジネス社会と教育 居郷 至伸
選択  2単位
【教育】 14-1-1334-3767-11A

1. 授業の内容(Course Description)

 みなさんにとって、「ビジネス」という言葉自体は日常的に聞いたり用いたりすることも少なくないだろう。この授業では、ビジネス社会を理解するうえでカギとなる諸要素や諸概念(たとえば「会社」や「法人」、「取引」や「契約」など)を理解しながら、ビジネス社会において教育が介在する役割や機能について学んでいく。
 具体的には、ビジネス社会を取り巻く世の中の動向(産業・経済、政治、教育・文化など)を把握しつつ、ビジネスの活動基盤としての組織、組織のなかの人間を通じて行われるビジネスの特徴を理解していく。そして、人間の営みとしてのビジネスに教育がいかなる役割を担っているのか、また、教育には何が期待されているのかを整理し、ビジネス社会における教育の意義や課題についても検討していこう。
 授業の後半部では、上述した内容をより深く探求していくために、具体的な事象や取り組みを紹介していく。みなさんの生活にもなじみの深い、コンビニエンス・ストアは、単なる小売店ではなく、製造、流通、販売といったさまざまな産業部門が相互に絡まり合うなかで、ビジネス社会を形成している。ビジネスと教育という観点からコンビニエンス・ストアをみてみると、消費者として日常的に利用するコンビニとは違った特質をつかむことができるだろう。また、これまでビジネスとは疎遠であった世界にも、ビジネスの視点、思考、アプローチをとりいれる動きが活発にみられる。このような動きを示す事例を紹介しつつ、その事例における意義と課題を提示しておく。これらの内容を踏まえて、ビジネスを通じてできること、生活を豊かにし、活動を活性化し、社会に貢献する営みに教育ができることとは何か、受講生のみなさん自身の考えも反映したケーススタディも実施する予定である。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 ・単なる「お金儲け」の手段としてのみビジネスは存在するのではない。ビジネスも教育も、人間の活動のなかに意味を見出し、価値をもたらす営みであるが、双方の営みの異同を踏まえて相互の関連性を理解することができるようになる。
 ・ビジネス社会に関する身近な事例を踏まえて、ビジネスと教育の関係を理解することができる。
 ・営利活動と非営利活動の異同を踏まえて、ビジネスと教育の役割を理解することができる。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 平常点(授業内容に関する提出物の内容、事例検討での貢献度など)50% 期末テスト50%

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキストは用いないが、参考文献、資料は授業中に適宜提示する。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 授業中に適宜指示する授業内容に関連したテーマに言及している新聞・雑誌記事等に予め目を通し、その内容の理解、論点となる箇所を把握しておくこと。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 この授業では各回でさまざまな具体例が出てきますが、授業全体を通じて相互に関連した内容となっています。また、授業内容を踏まえて積極的に発言を求めます。欠席や遅刻がないように努めてください。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 イントロダクション
【第2回】
 ビジネス社会の特徴――諸概念の理解を踏まえて
【第3回】
 ビジネスと教育――その異同と連関(1)
【第4回】
 ビジネスと教育――その異同と連関(2)
【第5回】
 ビジネス社会における変化と教育の役割
【第6回】
 ビジネスと教育を取り巻く課題の探求(1)
【第7回】
 ビジネスと教育を取り巻く課題の探求(2)
【第8回】
 コンビニエンス・ストアにみるビジネスと教育(1)
【第9回】
 コンビニエンス・ストアにみるビジネスと教育(2)
【第10回】
 コンビニエンス・ストアにみるビジネスと教育(3)
【第11回】
 ビジネスの手法を取り入れた実践事例の検討(1)
【第12回】
 ビジネスの手法を取り入れた実践事例の検討(2)
【第13回】
 授業内容を踏まえたケーススタディ(1)
【第14回】
 授業内容を踏まえたケーススタディ(2)
【第15回】
 授業総括