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授業の内容(Course Description) |
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国際関係社会論とは,国際関係、国際政治と連動して形成される『国際社会』の特質について考える分野である。とくに、近年、イギリスで台頭してきている『国際社会学』論(いわゆる英国学派)をベースにしながら、現代国際関係の動態を考察する。その過程に至るためには、まずなによりも近代ヨーロッパ国際関係の形成からはじまる『ヨーロッパ世界』の形成、ヨーロッパ近代、近代性のなかに埋め込まれた「西欧優越」と「非欧世界」との分岐にいたる歴史から説き起こす。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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西欧一辺倒の世界観の特長とその限界を知り,多文化が織りなす世界観に移行するための術を習得する。多文化共生社会の実現可能性への展望を拓くことにある。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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単元ごとの習得度確認小テスト、レポート課題、試験による総合的評価をおこなう。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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原彬久編『国際関係学講義(第4版)』有斐閣。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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図書館を利用しての資料購読など、討論を交えての準備学習を実施したい。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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予備的学習の必修化、その習得達成度確認への準備を怠りなくしておくこと。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ヨーロッパ国際関係とは 【第2回】 ウェストファリアの神話とユトレヒトの現実 【第3回】 近代と国際関係とは 【第4回】 ヨーロッパ世界の形成 【第5回】 西欧世界と奴隷貿易 【第6回】 人権の国際連鎖 【第7回】 植民地化と国際秩序形成 【第8回】 オリエンタリズムの世界 【第9回】 イスラーム誤認:アラビアのロレンス物語 【第10回】 ヨーロッパ国際関係の基盤としての中東 【第11回】 国際関係史のなかのアジア 【第12回】 近代世界秩序と国際法の論理 【第13回】 世界覇権のダイナミズム 【第14回】 19世紀世界と社会科学の方法論 【第15回】 20世紀とはいかなる世界であったのか 以上
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