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授業の内容(Course Description) |
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"天人合一"、"陰陽五行"の学説は言うまでもなく中国哲学思想の根本であり、儒・道・釈・医・武(武術)の土台でもあります。即ち、天・地・人の対応関係に対する全体的な認識は、中国文化が発生する根元的なものであります。道教と中国医学はその根本的な認識から生まれます。自然と人間、つまり大宇宙と小宇宙の対応関係を究め、体と精神の対応関係を認識し、健康な体と健全な精神を養い、生きる質を追求します。言い換えれば、病気せずに楽しく長生きして、生きていることを楽しむ、これはまさに道教と中国医学の原点であり、人間の生きる原点でもあります。私自身は、現代社会に特有な"亜健康"状態(病気ではないが、いつも元気がなかったり、体の具合が悪い)を痛感し、中国文化の精華の一つである道教と医学の養生学思想を講義して、学生の健康意識を喚起し、更に養生学の知識を実生活で実践してもらうことを期します。これは本講義の内容と趣旨であります。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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中国古来の天・地・人の哲学思想及び道教と医学の養生学思想をある程度理解し、病気の根本的な原因や人間の生きる質に対し、新たな認識を得られるように講義を行います。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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出席率と学習態度(積極性と理解度)と期末試験の成績を合わせて評価します。欠席回数が5回以上超える学生は、評価の対象になりません。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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授業中にプリントを配布します。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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講義を聞くだけではなく、講義の内容またはその周辺で興味のあるところ、積極的に調べたり質問してくれることを望みます。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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中国古代の哲学思想または道教・医学の健康思想に興味を持つ学生を歓迎します、ハングリーな精神を持って知識を吸収・消化・実践し、授業を楽しんでください。なお、授業中の私語は厳禁です。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス(授業の内容と進み方及び学生への要望) 【第2回】 中国哲学思想の根底:天人感応学説・陰陽学説と中国人の思惟方式〈1〉 【第3回】 中国哲学思想の根底:天人感応学説・陰陽学説と中国人の思惟方式〈2〉 【第4回】 病因論その一:大宇宙と小宇宙――四季の陰陽の気の変化と臓腑の気の変化・各季節に合わせて生活習慣を改善する〈1〉 【第5回】 病因論その一:大宇宙と小宇宙―― 一日の陰陽の気の変化と身体の陰陽の気の変化・体内リズムと生活習慣〈2〉 【第6 回】 病因論その一:大宇宙と小宇宙―― 一日の陰陽の気の変化と身体の陰陽の気の変化・体内リズムと生活習慣〈3〉 【第7 回】 大宇宙と小宇宙―― 一日の陰陽の気の変化と身体の陰陽の気の変化・体内リズムと生活習慣〈4〉 【第8回】 病因論その二:自然老化(『黄帝内経』における"女七男八"理論・人生設計について〈1〉) 【第9回】 病因論その二:自然老化(『黄帝内経』における"女七男八"理論・人生設計について〈2〉) 【第10回】 病因論その三:中国医学思想における精神状態と病気の関係("七情"と病気)〈1〉 【第11回】 病因論その三:中国医学思想における精神状態と病気の関係("七情"と病気)〈2〉 【第12回】 精神状態と体の関係に関する現代科学の裏付け(1) 【第13回】 精神状態と体の関係に関する現代科学の裏付け(2) 【第14回】 実践コーナー:中国医学における近視・老眼・目の病気に関する認識及び改善・予防法――眼操 【第15回】 まとめと期末テスト
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