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授業の内容(Course Description) |
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学校教育のみならず、企業内、地域間における「コミュニケーション力」の育成が求められている現在、演劇を中心とする舞台芸術の知見が大変注目されています。近年は全国の小中高の授業の中に演劇が積極的に実施されたり、大手企業の新人採用試験に演劇的な要素が取り入れられるなど、演劇はこれまで以上に、社会に密接した活動として認知されつつあるのです。 本講座は、演劇の楽しさに触れてもらうことを中心的な柱として展開します。座学において基礎的な演劇史などにも触れながら、多くの授業時間を講師や参加する生徒との"対話"に費やし、その中で演劇的なものの見方や演劇的な考え方がどのようなものであるかを捉え、日常生活における「演技」と「演出」がいかに重要な役割を果たしているか、そしてこれからの社会生活に必要な「コミュニケーション力」とは何かを体感するきっかけとなればと思います。 演技と演出Ⅱにおいては、より具体的な演劇作品に触れ、舞台上と客席空間で行われている多種多様なコミュニケーションを読み解き、対話を進めることで、舞台芸術に対する含蓄と客観性を養っていきたいと思います。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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日常生活における「演技」と「演出」を自ら定義づけ、それをもとにして他者と"対話"ができるようになること。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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受講希望人数過多の場合には、抽選とする場合がありますので、希望者は第1回目のガイダンスに必ず出席してください。 成績評価については、出席及び授業に取り組む姿勢、学期末のレポート提出とその内容を最重要視して評価をします。また、学期中、抜き打ちでの理解度テストを数回実施する予定で、こちらも成績評価に反映されます。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:平田オリザ『演劇入門』講談社現代新書 その他、必要に応じて資料を配布します。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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適宜指示します。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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成績評価にも関連しますが、この講座の性質上、"社会性"そのものが問われると考えてください。遅刻・欠席等のガイドラインは最初の授業にて伝えますが、それ以上に授業中の態度や姿勢にこそ個々の"社会性"は表れます。演劇とは本質的に社会性の極めて高い活動ですので(このことは後に授業の中でも触れます)、この点については妥協がないものと考えてください。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 後期に向けたガイダンス/簡単なワークショップ 【第2回】 「演出」とは何か 【第3回】 作品比較鑑賞:シェイクスピア『ハムレット』 【第4回】 対話① 『ハムレット』の比較について 【第5回】 ダイバーシティコミュニケーションと演劇/作品鑑賞 【第6回】 対話② 演劇の社会性について(再び) 【第7回】 ミュージカルの検証:「なぜ彼らは歌い始めるのか?」/作品鑑賞 【第8回】 対話③ ミュージカルとは何か 【第9回】 対話④ アートにおける想像力と創造力 【第10回】 演出における「記号」、その「誤解」の肯定 【第11回】 想像力とは何か 【第12回】 アートとコミュ二ティの今後 【第13回】 対話⑤ アートとコミュニティ、そして私たちの日常 【第14回】 対話⑥ 再び「演技」と「演出」、そして私たちの日常 【第15回】 まとめと総合課題
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