Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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欧米文化 II - I 室井 俊通
【Ⅲ】  2単位
【Ⅲ 歴史と文化を学ぶ】 14-1-1334-3849-05

1. 授業の内容(Course Description)

 近代以降、ヨーロッパの文物は地球規模で決定的な影響を与えてきた。他方、ヨーロッパ人に他民族・他人種に対する優越意識がうまれた。それは「ヨーロッパ中心主義」として現在しばしば批判の的となっている。本講義もまた「ヨーロッパ中心主義」から解放された、地球上の諸文明に対して相対化されたヨーロッパ像を探求する。
 「ヨーロッパとは何か?」という問いを経糸に、古代から近世初期まで各時代の特徴ある文化を取り上げていく。扱う素材は様々だが、ヨーロッパ(文化)を構成するとされる3つの要素、すなわち〈グレコ=ローマン〉、〈キリスト教〉、〈ゲルマン・スラヴ〉といった要素がヨーロッパの個性形成にどのように働いていったかを考察する。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

1.ヨーロッパ文化の構成要素が説明できるようにする。
2.ヨーロッパの基底的文化を理解する。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

最後の授業時に筆記試験を行います。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

参考書として、『民族の世界史 (8) ヨーロッパ文明の原型』(山川出版社)

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

いくつかのテーマ群になっていますから、関心に応じて紹介した文献に必ず当たるようにしてください。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

通史を行うものではありません。高校世界史の教科書や参考書を越えた、常に参照できる通史的な概説書などが手元にあるとよい。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
講義に向けてのオリエンテーション。最近のヨーロッパ事情から。
【第2、3回】
エウロペの略奪…ヨーロッパの神話世界
【第4回】
『アエネーイス』…新トロイア=ローマの建国
【第5、6回】
『ガリア戦記』と『ゲルマーニア』…ケルト人とゲルマン人
【第7,8回】
騎士ローラン、ロンスヴォー峠に死す…イスラームの触媒
【第9,10回】
「ハーメルンの笛吹き男」…中世の社会史
【第11,12回】
もう一つのヨーロッパ…スラブ世界
【第13,14回】
ダンテとシェークスピア…ルネサンスとは何か?
【第15回】
まとめと試験