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授業の内容(Course Description) |
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日本人は論理的思考が苦手だといわれます。確かに、欧米主要国の人々に比べ、その点で後れを取っているのは否めません。日本では元来、自らの意見を明快に表明する習慣に乏しいうえ、そのような訓練も十分に行われていないようにみえます。しかし、グローバル化の時代に、このままではいけないと思います。
私自身、新聞社の論説という部門にいて、自ら社説を書き、同僚が書いた社説を手直しし、論壇の編集にも携わっていて、日々直面しているのが論理的思考です。具体的には、目の前に生起するさまざまな事象をどのように捉えて、どのように分かりやすく筋道を立てて論じていくか、ということです。
そうした経験をできるだけ生かした講義にしたいと考えています。毎回、日本国内や海外における政治・経済・外交・社会問題の中から、受講者にも身近に感じられるような、注目すべき出来事を取り上げ、社説をはじめ新聞記事を教材にして論理的思考の基本を実習していくつもりです。
それぞれの出来事について、どのような見方や評価をすればいいのか、それはなぜなのかといったことを丁寧に説明して、受講生によく「消化」してもらい、時には受講生にも考えを述べてもらい文章にもしてもらいます。その過程で、論理的思考力を少しずつ培っていってもらいたいです。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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論理的思考ができるということは、独りよがりの理屈を唱えることとは全く違います。まず、おおよその事実関係をしっかりと把握する習慣と力を身につけること、次に、その事実に対して合理的な、妥当な判断を下せる見識を持つこと、そして、それを口頭や文章で論理的に説明する表現力を養うことです。
毎回の講義を通して、それらの力を徐々に強化していければ、と考えます。論理的思考ができているかどうかは、口で言うよりも紙に書くことによってはっきりします。講義では、書くことに重点を置きます。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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期末の小論文テストに最大の比重を置きます。2~3回、提出を求めるレポートでそれを補足し、受講ぶりも加味して総合的に評価します。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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原則として毎回、こちらで用意した教材のコピーを受講生に配布します。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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2~3回のレポート提出。配布した教材を事前に読んでおいてもらうこともあります。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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卒業後に社会人となって、どのような分野で仕事をするようになっても、論理的思考力を求められます。そうした実社会で役立つことを視野に入れた、実践的、実習的な講義にしたいと思います。したがって、講義で行うことがほぼ全てになりますので、できるだけ欠かさずに出席してください。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション 【第2回】 現代社会問題(五輪と発言)討論 【第3回】 現代社会問題(アンネの日記)討論 【第4回】 現代社会問題(クリミアと北方領土)討論 【第5回】 現代社会問題(政治・経済・外交)討論 【第6回】 現代社会問題(政治・経済・外交)討論 【第7回】 現代社会問題(政治・経済・外交)討論 【第8回】 現代社会問題(政治・経済・外交)討論 【第9回】 現代社会問題(政治・経済・外交)討論 【第10回】 現代社会問題(政治・経済・外交)討論 【第11回】 現代社会問題(政治・経済・外交)討論 【第12回】 現代社会問題(政治・経済・外交)討論 【第13回】 現代社会問題(政治・経済・外交)討論 【第14回】 現代社会問題(政治・経済・外交)討論 【第15回】 最終小論テスト
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