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授業の内容(Course Description) |
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「障害」は決して特別なものではなく、我々の自己認識(自己の身体観・世界観)や成長・発達過程とも深く関わっていて、非常に奥が深い。しかしその病態の医学・精神医学・脳科学的な解明は、21世紀に入ってからの検査・診断機器の進歩や遺伝子解析・ミラーニューロンの発見などにより、やっとその途についたばかりである。また、世間には「障害」に関する、科学的根拠のないさまざまな誤解も広まっている。 授業は、最新の知見を踏まえ、疾患や障害を医学的に理解するだけでなく多面的に捉えることができるように、かつ現場での医療支援も考慮して計画した。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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多様な障害について、医学的に、特に小児の発達の観点から理解できるようにする。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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出席点、3回の小テスト、レポートの成績により評価する。 60点以上の獲得が単位取得に必要であり、合格者に対してのみ相対評価を行う。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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特定のテキストは使用しないが、参考図書はその都度、講義中に提示する。 図書館(医学コーナー)を積極的に利用すること。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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障害児に関する一般書、医学書は多数出版されているので、これらをできるだけ多く読み、考える時間を作って理解を深めることが望ましい。 また、授業内容に関する疑問点等は、次回授業の初めに時間を設けるので、積極的に質問するように。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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「障害」の意味を、自身・身近な家族・友人の問題としても考えることが重要である。 12号館診療所にて月曜12:30~4:00はいつでも質問に対応する。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】障害とは?(総論、障害の種類) 【第2回】心の理論とミラーニューロン 【第3回】発達障害の診断(マイルストーン、診察と検査) 【第4回】中枢神経解剖(解剖と機能、高位診断) 【第5回】まとめと小テスト1 【第6回】発達障害1(遺伝・環境の影響、精神遅滞と境界知能) 【第7回】発達障害2(自閉症スペクトラム障害) 【第8回】発達障害3(高機能広汎性発達障害、アスペルガー症候群) 【第9回】発達障害4(注意欠陥多動性障害、学習障害) 【第10回】まとめと小テスト2 【第11回】虐待と発達障害(愛着障害、高機能広汎性発達障害、多動、解離) 【第12回】脳性麻痺、運動麻痺、成長障害 【第13回】視覚障害と聴覚障害 【第14回】救急医療(窒息、救急蘇生、骨折、脊髄損傷) 【第15回】まとめと小テスト3
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