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授業の内容(Course Description) |
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現代は21世紀の高度な情報化と映像化の時代に入り、展示のありかたが大きく変容してきました。美術館博物館では資料・作品の有効な利用と新しい展示の方法が、ますます注目されています。現代の美術館博物館における研究と教育普及の基盤になっているのが、展覧会の企画と実施です。展覧会の企画は美術館博物館の運営の核心にあり、企画展は研究の推進と同時に、新しい展示によって資料・作品に多様な価値を創出させるます。展覧会の企画と、その魅力的な展示構想は、美術館博物館にとっての新しい価値になっています。本講では、資料・作品を活用させる展示を論じます。受講者は、常に変容、進化する展示を美術館博物館の現場で学び、それを扱う美術館博物館と学芸員の仕事に対し、率直な敬意と関心、細心な注意と熱心な観察をもつことが必要です。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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受講者は、美術館博物館における資料・作品の展示の実際と、展示の企画を理解することを第一の目的とする。さらに資料・作品を活用し、メッセージを伝える手段とし、広く一般の鑑賞者、見学者にアピールする展示の技術と方法について考察することを第二の目的とする。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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学期末レポートを50%、授業中の課題提出、参加状況等を50%の割合で総合評価を行います。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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講義の際にプリントを用意。教科書:岡部昌幸『すぐわかる画家別西洋絵画の見かた』または『すぐわかる画家別水彩画の見かた』、『すぐわかる作家別アール・ヌーヴォーの美術』、『すぐわかる作家別写真の見かた』(東京美術)。上記のうち1冊。そのほかの教科書及び参考書は講義中に指示します。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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博物館への調査、見学、ワークショップの参加、学外授業の参加を課します。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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博物館学は、実際の社会および実際の博物館との関連が深いものです。特に本講では、美術館博物館へ実際に見学することもあり、慎重な心構えと準備、公共的な高い意識とモラルを受講の前提とします。教科書の通読と博物館見学(10館、博物館経営論既修者は5館、見学に支障のある受講者は必ず、履修登録前に教室で教員の説明を聞き、申し立てた上で指示を受けること。)は必修です。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 多様な博物館学についての見識を高める 【第2回】 博物館の新しい展示(1) 【第3回】 博物館の新しい展示(2) 【第4回】 展示の思想、ルール 【第5回】 環境と設備 【第6回】 資料のリスト作成(1) 【第7回】 資料のリスト作成(2) 【第8回】 企画書の作成(1) 【第9回】 企画書の作成(2) 【第10回】 展示ストーリー、キャプションの機能 【第11回】 キャプションの作成 【第12回】 解説文の作成 【第13回】 実際の博物館(1) 【第14回】 実際の博物館(2) 【第15回】 実際の博物館(3)
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