1. |
授業の内容(Course Description) |
|
従来の「歴史」は、主として古文書などの文献史料に基づいて組み立てられてきました。一方、モノ資料から歴史を考える考古学は、文字の無い、あるいは文字史料が極めて乏しい旧石器時代から古墳時代にかけての研究がかつては中心でした。しかしここ数十年においては、文献史料が多く存在する新しい時代についても積極的に発掘調査や研究が行われ、文献史料だけではわからなかった各時代の具体的な諸相や特徴が明らかにされています。 本講義では鎌倉時代、室町時代、戦国時代、織豊時代、江戸時代、明治時代以降を対象として、都市や城郭のあり方、生活の様子、開発や鉱山等に伴う技術、物資の生産・流通・消費の状況、葬制や信仰にみられる精神面などに焦点をあてて歴史考古学の成果を紹介し、考古学の考え方について学びます。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
鎌倉時代以降の歴史考古学の大枠を把握し、考古学とはどのような学問なのかについて理解することを目標とします。
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
出席率と試験、及び受講態度によって評価します。
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
各授業ごとに資料を配付します。下記の参考書があれば授業を理解するための手助けとなるでしょう。 参考書:『歴史考古学を知る事典』東京堂出版
|
5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
|
普段から新聞やニュースで扱われる考古学に関係する情報や話題に関心を寄せ、その発見等の意義や当時の時代背景について考えるように努めてください。休日等を利用して各地域の博物館や資料館を訪れることを勧めます。
|
6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
この授業をとおして、日本の歴史についての基礎知識や興味が深まることを期待します。
|
7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】 考古学II概論 【第2回】 中世城館の考古学① 【第3回】 中世城館の考古学② 【第4回】 中世の開発と治水・利水 【第5回】 中世の生産・流通・消費 【第6回】 都市と寺社の考古学 【第7回】 中世の祭祀と信仰 【第8回】 中世的他界観と墓制 【第9回】 日本の鉱山遺跡 【第10回】 鉱山の技術史 【第11回】 近世の城郭と開発 【第12回】 江戸の考古学 【第13回】 近世の信仰と葬制 【第14回】 幕末から近現代の考古学 【第15回】 総括
|