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授業の内容(Course Description) |
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簿記・会計を学ぶと「ビジネス社会における数字の動きを絵で見る」ことができるようになります。絵で見るという意味は、貸借対照表、損益計算書といった財務諸表(決算書)に基づいて数字の動きの意味がイメージできるようになり、ひいては企業の経営活動の概要がつかめるようになるということです。この科目は初学者を対象として、「簿記一巡の手続き」の把握、財務諸表の意味を理解するための授業内容になります。講義方法は、当日の学修テーマを概説し、演習問題で具体的課題箇所を実感してもらった上で、再度その意義を解説する手順をとります。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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到達目標は、商業簿記の基礎的な知識を持ち、かつ、初歩的な簿記処理および企業活動の理解ができるようになることです。また、簿記には検定資格制度があるので、文部科学省後援、全国経理教育協会の簿記能力検定試験4級の取得を目指します。本学が受験会場の予定ですが、会場校になれるかどうかは、あくまで受講生の意欲によります。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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簿記を習得するためには、実際に作業することが必要です。したがって、授業中の演習問題や小テストの達成状況、受講態度(30%)、定期試験の成績(70%)を目安として、総合的に判断します。また上記簿記検定試験4級に本学会場にて受験、合格した場合の結果は定期試験結果の加点要素として参照します。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:新田忠誓、他著『エッセンス簿記会計』(第11版)、森山書店 参 考 書:新田忠誓 監『全経 簿記能力検定試験 公式テキスト&問題集 4級』 ネットスクール出版
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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簿記の習得のためには、実際に計算し記帳することが必要です。教科書には練習問題が付いていますが、これだけでは、ついていけないという人には、上記参考書の学習を勧めます。さらに授業中に配布するプリントを自分で解き、各回の学修事項を関連づけて理解するように努めてください。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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計算機、3色ペン、各回に配布済みのプリントを毎回持参して下さい。携帯電話やタブレット端末を計算機として使用しないで下さい。宿題等の回収は、その都度、指定した時間に行ないます。自分の都合で後から提出することなどは認めませんので、遅刻や欠席はしないで下さい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス(授業の進め方、成績評価、簿記学修の心構えと効用:思考の道具、資格取得等の紹介)、序説 【第2回】 企業活動(ヒト、モノ、カネの動き)と簿記の役割 【第3回】 複式簿記の概略(家計簿と企業簿記の比較、店と奥の分離、他) 【第4回】 損益計算書と貸借対照表(財政状態表)の作成、2つの報告書の特徴と関係 【第5回】 勘定と取引記録の原則(加法的減算、「科目別」ノートと「日付別」ノートの連携) 【第6回】 仕訳帳(企業の日記帳:「日付別」ノートへの記入)とダブル・エントリー・システム 【第7回】 総勘定元帳(企業財産の管理帳:「科目別」ノートへの記入)とダブル・エントリー・システム 【第8回】 試算表(記録の正確性の確認、数値の要約・一覧化)の作成、貸借平均の原理、自己検証機能 【第9回】 決算の意味と手続き(帳簿決算) 【第10回】 損益勘定(損益計算書)と残高勘定(貸借対照表)の作成 【第11回】 精算表(6欄)の作成(決算過程の概観、数値の要約・一覧化) 【第12回】 現金預金取引 【第13回】 商品売買取引の記帳法(分記法と三分法) 【第14回】 売買取引(現金取引と掛取引)と貸借取引、そして交換取引と損益取引 【第15回】 総括(これまでの授業のまとめ(含、テスト)と今後の簿記学習の仕方)
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