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授業の内容(Course Description) |
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あなたのように、「私は警察などのごやっかいになるつもりはないから刑罰法規には無縁です」という「普通の人」でも、政府から「裁判員」に指名され、凶悪事件の被告人を裁かなければならない時代になりました。私たちは一人一人が「国民」としてのなにがしかの責任と権利をもつ国、民主政治の中に生きているのです。 責任、そして、人権など諸権利の中身と根拠が書かれているのが最高法規、つまり憲法です。 現在の日本国憲法は世界各国の憲法の中でも異例の長期間(68年間)、つまり1947年に施行されて以来今日まで全く改正されずにきました。改正を検討すべき点は多々あります。 とりわけ、憲法は、民法や刑法など法律とは異なり、わたしたちの「国民投票」によって改正されます。国会議員ではない普通の国民である私たちも、全103か条の憲法各条に一度は目を通し、大まかでもその内容を知っているのが望ましいのです。 憲法という科目は、就職活動において、また一般職の公務員、警察官・消防官・自衛官などの試験でも、その知識が試されます。 授業は、民主主義国の国民としての教養や就活・試験に役立つ知識を培うことも考えながら進めます。 憲法Ⅰでは、第40条まで、つまり「天皇」「戦争の放棄」「国民の権利及び義務」を主に勉強します。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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基礎的で入門的な知識を理解し、現実社会での活用ができる 主権者としての意識の向上
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成績評価方法(Grading Policy) |
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毎回授業での評価(小レポート、発言等)と期末試験
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:西修編著『エレメンタリ憲法 (新訂版)』(2008年 成文堂)3,024円 参考文献:芦部信喜著・高橋和之補訂『憲法 第五版』(2011年 岩波書店)3,348円
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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LMS配信のプリントを中心に、授業のあったその日のうちに習ったことを確認しておきます。復習が中心です。この積み重ねを着実に実行しておけば、期末試験の負担はかなり少なくてすみます。 授業の前の準備としては、テキストのその日学ぶ章の「ねらい」と「チャート」を読んでおきましょう。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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シラバスは目安で、適宜変更することがあります。2013年まで読売新聞社で政治・外交・憲法担当の政治記者だった関係で、日々の新聞報道を活用した授業、毎回のレポート提出・添削を心がけます。 授業中の行動はすべて就活に直結すると考えて、授業冒頭のあいさつをはじめ、礼儀正しく、建設的、前向きに臨みましょう。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 憲法前史 【第2回】 第1章天皇 【第3回】 第2章戦争の放棄 【第4回】 人権 【第5回】 国籍と外国人 【第6回】 公共の福祉 【第7回】 法の下の平等 【第8回】 参政権 【第9回】 表現の自由、信教の自由、学問の自由 【第10回】 生存権、社会権 【第11回】 経済的自由・義務 【第12回】 国務請求権 【第13回】 人身の自由 【第14回】 おさらいと改正試作 【第15回】 おさらいと改正提言
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