Web Syllabus(講義概要)

平成27年度

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数学概論 清水 静海
選択  2単位
【教育】 15-1-1333-1851-19A

1. 授業の内容(Course Description)

 数学は人類の遺産である。数学はどのような必要で生み出されたのか、数学はそもそもどのようなものであるかなどについて検討し、数学観を点検する。そして、学生がこれまでに小・中・高等学校で学習してきた算数・数学の主要な内容の中から、算数科で取り上げる内容と深くかかわる基本的な概念や性質などを取り上げ、それらの発展と関連について講義し、数学の素養を豊にする。
 併せて、算数科の教科目標の変遷をたどり、算数科教育の重点を理解する。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 算数科の授業を行うために必要な数学的な素養を算数科で取り上げる内容の系統に即して身につける。具体的には以下の通り。
 ①数と計算についての基本的な内容を理解すること。
 ②図形や測定についての基本的な内容を理解すること。
 ③人間の営みと数学の関係について理解すること。
 また、算数科の教科目標の変遷と今日の算数科教育の重点を理解する。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 授業中の小レポート(簡単な問題の解決)、レポート(数回)、試験を総合して評価する。おおむね、小レポート30%、レポート30%、試験40%で評価する。なお、生涯学習社会を伸びやかに行きぬくための「知のパスポート」としての数学技能検定(日本数学検定協会)の受検を歓迎する。合格した級(準2級、2級、準1級、1級)に応じて成績に配慮する。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 『小・中学校学習指導要領解説、算数編、数学編』(文部科学省、2008)。参考文献は適宜紹介する。なお、コンパス、三角定規1組、ものさしを持参すること。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 授業で学んだことを深め、拡げること。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 算数・数学は言語としての役割をもち、これからの社会では重要なはたらきをすることが強調されている。これまでの算数・数学の学習を通じてつくられた数学観を点検し、新たな数学との出会いに関心を持っている学生は大歓迎。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 オリエンテーション、数学はどのように特徴づけられてきたか(数学観の点検)
【第2回】
 児童生徒の算数・数学の学習状況(1)「全国学力・学習状況調査意識調査」から
【第3回】
 児童生徒の算数・数学の学習状況(2)「全国学力・学習状況調査A問題」から
【第4回】
 小中高等学校の算数・数学で取り上げる数の系統(1)
【第5回】
 小中高等学校の算数・数学で取り上げる式と計算の系統(1)
【第6回】
 異分母分数の加法減法の背景にあること
【第7回】
 小中高等学校の算数・数学で取り上げる式と計算の系統(2)
【第8回】
 小中高等学校の算数・数学で取り上げる図形の系統
【第9回】
 図形の対称性の背景にあること
【第10回】
 小中高等学校の算数・数学で取り上げる図形の計量の系統
【第11回】
 台形の面積公式の背景にあること
【第12回】
 児童生徒の算数・数学の学習状況(3)「全国学力・学習状況調査算数科B問題」から
【第13回】
 児童生徒の算数・数学の学習状況(4)「全国学力・学習状況調査数学科B問題」から
【第14回】
 算数科の教科目標の変遷と算数科の教育の重点
【第15回】
 算数科の教育を進める上で必要な数学的素養(まとめとテスト)