1. |
授業の内容(Course Description) |
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教育を行うためには、その対象である子どもについて、どのような発達の過程をたどっていくのか、また、学習はどのような過程で進むのかについて学ぶことが必要である。また、特別な支援を必要とする子ども達の発達についての理解と対応の仕方を知ることも必要である。この授業では、心理学の代表的理論から見た発達観(子ども観・人間観でもあります)を紹介しつつ、乳児から成人に至る発達の様相と、学習過程を説明する。さらに、意欲的に学ぶということについて、心理学で明らかにされてきた理論を紹介する。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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・生涯にわたる発達の過程、特に幼児・児童の発達について理解する。 ・学習の過程に関する一般的な理解に基づいて、学校での実際の「学び」とそれを支える「教える」をとらえる視点が持てる。 ・教師・保育者として、子どもが意欲的に学ぶために、発達段階に応じた工夫を考えられる。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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授業内での課題と期末試験との総合評価。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:青木智子・山村豊(編著) 『子どものための心理学』 北樹出版 参考図書:特に指定しない
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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授業前に、テキストの講義内容が記載さている箇所を、簡単に読んでおく。 授業後、ノートとプリントをまとめ、授業内で分からなかった点を後日質問すること。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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本科目は、幼稚園・小学校の教員免許を取得するための必修科目である。その点からも、教師を目指す受講生は、それなりの覚悟をもって臨んでいただきたい。また、教員免許取得という観点だけではなく、子どもについて考える心理学的視座を形成するという観点から積極的に取り組んでほしい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 導入 ①受講上の注意 ②「発達」とは ③発達の可塑性について 【第2回】 発達の規定因 ①遺伝か環境か ②遺伝も環境も ③遺伝と環境の相互作用説 【第3回】 発達の規定因 ④現在の考え方 【第4回】 発達観の変遷と教育 ①成熟優位の発達観と教育 【第5回】 発達観の変遷と教育 ②「反応する人間」モデルと教育 【第6回】 発達観の変遷と教育 ③「考える人間」モデルと教育 【第7回】 子どもの思考の発達 ①子どもは大人と違った考え方をする ②子どもの考え方の特徴(乳幼児期) 【第8回】 子どもの思考の発達 ③子どもの考え方の特徴(児童期) ④子どもの考え方の特徴(青年期) 【第9回】 発達と教育…発達に応じた教育方法について、実践例から考える 【第10回】 パーソナリティーの発達 ①エリクソンの発達説 ②乳児期 ③幼児期 ④学童期 【第11回】 パーソナリティーの発達 ⑤青年期 ⑥成人期 ⑥高齢期 ⑦子どもと大人、子どもと教師の相互性について 【第12回】 特別な支援を必要とする子どもたち ①発達障害とは ②発達障害の子どもたちへの特別支援 【第13回】 意欲的に学ぶ ①心理学の中での学習に関する考え方 ②学校での学びの過程「学ぶ」と「教える」 【第14回】 意欲的に学ぶ ③動機付けについて ④人間は怠けものか ⑤外発的動機づけと内発的動機づけ 【第15回】 意欲的に学ぶ ⑥学習性無力感と効力感 ⑦原因帰属と自己原因性 まとめ…学習内容全体の確認 注:履修者の人数・状態によって内容、授業の順序を変更することがあります。
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