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授業の内容(Course Description) |
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保育とは、乳幼児期の子どもに対する、人間としての基礎を培うための重要な営みといえます。この授業では、幼稚園や保育所等で行われている保育が、どのような制度や政策に基づいて支えられているのかを学ぶことを目的とします。 特に今年は、子ども・子育て支援新制度(以下 新制度)がスタートし、戦後築かれた保育の制度が、大きく切り替えられるタイミングなので、今後の保育を考える上でも重要な学びができると考えます。 実際の授業では、社会問題としてクローズアップされている、待機児童問題や保育士不足問題、乳児の死亡事故などの現象や事件などを入り口に、その制度的な背景を理解し、子どもの権利保障の視点から今後の課題を考えられるような内容にする予定です。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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1)保育制度に関わる法令等の概要を理解する。 2)保育に関わる制度・政策の歴史的変遷・動向を、権利保障の視点から評価できるようにする。 3)保育制度の歴史を学ぶ中で、今日的な政策課題を整理できるようにする
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成績評価方法(Grading Policy) |
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日常点(30%)毎回簡単なレポートを書いていただきます。 授業の節目に行う小テスト(30%) 定期試験(40%)
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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『保育白書2015年版』 発売ひとなる書房
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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1)毎回の授業前に、テキスト等に目を通しておくこと 2)節目に小テストを行うので復習をしておくこと
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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近年では、日々のニュース等で保育制度の問題が採り上げられるケースが多くなっています。そうした情報を積極的に取り入れながら授業に望んで欲しいものです。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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1)保育制度とは? 子どもの居場所 保育の重要性の認識 2)日本の子どもの状況(子どもの貧困)・父母の状況と制度・政策 3)保育制度・政策の概要①保育所 乳児保育と長時間保育、待機児童問題 4)保育制度・政策の概要②幼稚園、規制緩和と認定こども園 5)保育所と幼稚園の歴史 6)子ども・子育て支援と新制度① 7)子ども・子育て支援と新制度② 8)子どもの権利 保護される存在から権利主体へ -子どもの権利条約- 9)子どもにとって必要な保育とは? 10)保育施設の条件を考える 子どもの事故をどう防ぎつつ豊かな保育を保障するか 11)大震災と保育 12)働く場としての保育現場 保育士不足を考える 13)保育制度と営利企業 14)学童保育、障害児保育 15)試験
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