Web Syllabus(講義概要)

平成27年度

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教育と地域コミュニケーション I 高畑  幸
選択必修  2単位
【初等教育】 15-1-1334-3410-04A

1. 授業の内容(Course Description)

 近年、日本の学校現場では、外国にルーツを持つ子どもたちが増えている。なかでも、フィリピンにルーツを持つ子どもたち(以下、「フィリピン系日本人」という)は、1990年代前半から増え始め、毎年、3千~4千人が生まれている。多くの場合、母親がフィリピン人で、日本在住の場合、子どもは日本国籍で日本の姓名を名乗ることが多く、子どもだけを見れば「フィリピン系」とはわからない場合も多い。本講義では、教員志望の学生を対象として、「学校現場で出会うフィリピン人の親およびフィリピンにルーツを持つ子どもたちと円滑にコミュニケーションをはかる」ことを目的とし、そのために、(1)フィリピンという国、(2)在日フィリピン人の諸問題、(3)フィリピン語、の3点に触れたい。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 「なぜ日本に約20万人ものフィリピン人が暮らしているのか」を理解し、彼(女)らと簡単な会話ができるようにする。フィリピンにルーツを持つ子どもたちへの教育・支援の手立てが講じられる。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 授業への参加態度60%、レポート40%。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキスト:特になし。授業中に資料を配布する。
 参考文献:大上正直・ジェニー・ヨシザワ、2012、『フィリピン語(世界の言語シリーズ6)CD2枚付(大阪大学世界言語研究センター 世界の言語シリーズ)』大阪大学出版会。石川義孝編著、2011、『地図でみる日本の外国人』ナカニシヤ出版。財団法人アジア・太平洋人権情報センター編、2011、『外国にルーツをもつ子どもたち ― 思い・制度・展望(アジア・太平洋人権レビュー)』現代文人社。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 受講前に「フィリピン」に関するテレビ番組を探して、ひとつ見て来てほしい。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 積極的に発言、参加してほしい。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 イントロダクション:フィリピン系日本人の子どもたちとは
【第2回】
 フィリピンという国
【第3回】
 フィリピンの労働力輸出政策と人の移動
【第4回】
 フィリピンから日本への人の移動
【第5回】
 結婚移民としてのフィリピン人
【第6回】
 日系フィリピン人、新日系フィリピン人
【第7回】
 フィリピンにルーツを持つ子どもたちの教育的課題
【第8回】
 フィリピン語で話してみよう(1)日常生活
【第9回】
 フィリピン語で話してみよう(2)学校生活
【第10回】
 フィリピン語で話してみよう(3)社会生活
【第11回】
 フィリピン語で話してみよう(4)子どもと話そう
【第12回】
 フィリピン語で話してみよう(5)保護者と話そう
【第13回】
 受講生によるプレゼンテーション(1)
【第14回】
 受講生によるプレゼンテーション(2)
【第15回】
 まとめ