Web Syllabus(講義概要)

平成27年度

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英語表現法(翻訳論) I 千森 幹子
選択  2単位
【外国語】 15-1-1410-3872-19A

1. 授業の内容(Course Description)

 この授業は、児童文学作品に焦点をあてて、特に、日本語から英語への翻訳について考えていく授業です。具体的には、英語のナンセンスによって成り立つ『不思議の国のアリス』の明治から大正期における邦訳を例にあげて、翻訳の工夫がどのように変遷してきたか考えていきます。
 先ず、日本語と英語の言語的文化的な違いを学び、時代思想や文化状況・読者の年齢によって、どのように翻訳が変化するのか、子どもの作品を翻訳する場合の留意点に注目しながら、考えていきたいと思います。
 なお、このクラスでは、翻訳実習は行いませんので、留意してください。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 日本語と英語の言語的相違を考える
 子ども読者の目線に立った翻訳を考える
 時代と文化による翻訳の変遷を考える
 ノンセンス翻訳の難しさを考える

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 日常点50パーセントと、テスト50パーセントを総合的に評価する。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 千森幹子 編集・解説『不思議の国のアリス~明治・大正・昭和初期邦訳本復刻集成』エディション・シナプス 
 その他、随時、紹介する

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 英文で原作Alice’s Adventures in Wonderland を読んでおいてください。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 授業の詳細は最初の授業で説明しますので、必ず出席してください。
 毎回、授業の最後にレスポンス・シートを書いてもらい、次回、質問や疑問に答えます。
 静粛に授業に望める学生の受講を望みます。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

〈授業計画は変更する場合があります〉
【第1回】
 ガイダンス
【第2回】
 翻訳とはなにか
【第3回】
 日本語と英語の違い
【第4回】
 ノンセンス作品『アリス』翻訳の課題
【第5回】
 明治の時代背景
【第6回】
 明治の『不思議の国のアリス』翻訳①
【第7回】
 明治の『不思議の国のアリス』翻訳②
【第8回】
 明治の『不思議の国のアリス』翻訳③
【第9回】
 大正の時代背景
【第10回】
 大正初期の絵雑誌における『アリス』翻訳①
【第11回】
 大正初期の絵雑誌における『アリス』翻訳②
【第12回】
 大正児童雑誌『赤い鳥』における『アリス』翻訳
【第13回】
 予備
【第14回】
 まとめ
【第15回】
 まとめとテスト