Web Syllabus(講義概要)

平成27年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
科学技術の歴史2(History of Science and Technology2) 小松 真理子
3年 生物系科学史後期 総合基礎科目選択 2単位
【総合・後】 15-1-0126-2518

1.
授業目標

後期は生物学史の主なトピックを紹介し、科学史のなかでの生物学史の特質に触れてもらい、生物学についての認識を深めてもらいます。

2.
授業概要

科学史で、近代的な生物学がのちに出現したのですがいつで、その生物学の源流とはなにか、まず見ます。また古代にギリシアの医術・医学があったことは大きな源流となっています。ほかに古代にはどんな達成があったか、16・17世紀の、ヴェサリウスの解剖学から、ハーヴィにつながる「生理学の革命」と言われる、血液循環の発見をみていきます。17・18世紀の発生説論争――前成説と後成説や、18世紀の博物学もみて、生物学の成立した実証的な生物学が研究される19世紀をみてから20世紀の時代にいきます。

3.
準備学習(授業時間外の学習)

前回のレジュメを読んで復習しておくこと。

4.
授業計画

1.古代ギリシアのヒポクラテスの体液病理学説と医術
2.古代ローマのガレノスの体液病理学説と医学、および中世への影響
3.古代のアリストテレスの動物学とテオフラストスの植物学
4.16世紀の解剖学の勃興――ヴェサリウス
5.17世紀のハーヴィ――血液循環論の確立
6.17世紀のデカルトの動物機械論
7.17世紀の博物学――「自然という書物」、顕微鏡派も現れる
8.17・18世紀の発生説論争――前成説と後成説
9.18世紀の博物学――リンネとビュフォン
10.19世紀の進化論の攻防――ラマルクとダーウィン、ウォーレス
11.19世紀の遺伝学の始まり――メンデル
12.19世紀のパストゥール、コッホ、リスター
13.20世紀の分子生物学革命――
    DNAの2 重らせん構造の発見:ワトソンとクリック、フランクリン
14.20世紀後半からのバイオテクノロジーの進展
15.テストと解説

5.
成績評価の方法、基準

テスト(知識問題・論述式混合)の成績で評価します。

6.
使用テキスト及び使用教材

テキストはありません。初回や各回に参考書を紹介します。
後期を通じての参考書として、図書館にある、八杉龍一『生物学の歴史(上)・(下)』日本放送出版協会,1984が役立ちます。また復刻版として、中村禎里『生物学の歴史』(ちくま学芸文庫)2013、あり。
各回にまとめのレジュメを配布します。
映像資料を見せることもあります。

7.
その他

総合基礎科目です。
科学技術の歴史2(一般系科学史)とは、内容が異なるので注意してください。