Web Syllabus(講義概要)

平成27年度

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機械力学2(Mechanical Dynamics2) 西脇 正明
3年 後期 専門科目選択 2単位
【機械・後】 15-1-0219-2640

1.
授業目標

機械と関わりの深い振動現象は、機械・構造物が繰り返し負荷を受けて破壊したり、自動車の乗り心地が悪かったりするなどの問題に対して、機械・構造物を設計改良するための重要な基礎工学です。本講義は授業計画に掲げるように、質点・ばね・減衰からなる2自由度のモデルから始めて多自由度と連続体の振動系について、自由振動、固有振動数、強制振動、共振、自励振動などを学習して、基礎的な原理と法則を十分理解することを目標とします。

2.
授業概要

機械力学1で習得した1自由度の振動に関する基礎知識に基づいて、2自由度系、多自由度系、連続体の振動を取り扱います。振動の現象としては、自由振動、固有振動数、強制振動、共振、自励振動などの基礎に加えて、非線形系振動、パラメータ励振系の振動を学習します。

3.
準備学習(授業時間外の学習)

毎回の授業の前に前回の授業の内容を復習しておいてください。
毎回の授業範囲を予習し、事前に読んでおいてください。

4.
授業計画

講義のほかに演習を行って理解を深めます。
①2自由度系の振動-1(不減衰ばね質量系の自由振動、固有振動数と固有モード)
②2自由度系の振動-2(不減衰ねじり振動系の自由振動、不減衰車体振動系の上下振動と回転振動の連成)
③2自由度系の振動-3(不減衰系と減衰系の強制振動、動吸振器)
④ラグランジュの方程式
⑤マトリクス振動解析(自由振動、固有値問題、固有モード、強制振動、伝達関数)
⑥演習
⑦連続体の振動-1(弦の振動)
⑧連続体の振動-2(棒の縦振動)
⑨連続体の振動-3(はりの横振動)
⑩連続体の振動-4(膜および板の振動)
⑪自励振動と安定判別-1(多自由度系の自励振動、安定性の定義)
⑫自励振動と安定判別-2(ラウス・フルビッツの安定判別、ナイキストの安定判別)
⑬非線形系とパラメータ励振系の振動-1(非線形系の自由振動、位相平面法)
⑭非線形系とパラメータ励振系の振動-2(非線形系の強制振動、パラメータ励振系の振動)
⑮定期試験、まとめ

5.
成績評価の方法、基準

定期試験による評価を中心に、演習の成績も考慮して評価を行います。

6.
使用テキスト及び使用教材

教科書:新・数理/工学ライブラリ[機械工学=5]「機械振動学」
岩田佳雄、佐伯暢人、小松崎俊彦 共著 数理工学社
参考書:「工業振動学 第2版」
中川憲治、室津義定、岩壷卓三 共著 森北出版

7.
その他

授業開始毎に出欠を取ります。定期試験の有資格は2/3以上の出席が必要となります。
教科書、ノートは毎回必携してください。