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授業目標 |
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航空機の運用の場である大気は一様ではなく、様々な気象現象を発生します。その影響は、機体の性能、運航そのものの可否を左右することもあり、気象に関する知識は操縦者だけでなく航空に携わる技術者にとって不可欠なものです。この講義では、気象に関する基本的な知識として大気の構造、気圧、風等の原理、および雲、霧、雷雨等の気象現象を学修し、天気図ならびに気象通報式に関する知識を修得します。
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2. |
授業概要 |
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航空機運航における気象知識の必要性を理解し、大気の性質、乱気流を含む風、大気中で発生する気象現象の原理について学びます。続いて、実際に気象現象を捉えるための視程、気団、前線の性質について学びます。さらに、天気図、気象通報等の気象情報の意味、見方、利用方法について学びます。
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準備学習(授業時間外の学習) |
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LMSに掲載する講義資料を見て、予復習をしてください。 毎回の講義のまとめとして簡単な例題を出題するので、復習に活用してください。
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授業計画 |
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【第1回】 航空と天気、大気:航空機の運航にとって気象知識の必要性、大気の構造 【第2回】 気温(大気の温度):気象を理解するための熱力学、航空機への気温の影響 【第3回】 気圧(大気の圧力)、標準大気:航空機と気圧高度、大気の基準モデル 【第4回】 風(大気の流れ)(1):風を発生させる力、風の種類 【第5回】 風(大気の流れ)(2):航空機に影響する風、ウインド・シア、乱気流 【第6回】 水(大気中の水分):水分の蒸発、凝結による気象現象 【第7回】 雲、着氷、大気現象:雲の種類、さまざまな大気現象が航空機に与える影響 【第8回】 視程、気団:視界と視程、大気の大循環、気団の発生/分類/特徴 【第9回】 前線、観測施設と測器:大気の不連続、前線の種類と性質、台風、雷雨、気象観測設備 【第10回】 気象図データの見方(1):気象図の種類と概要 【第11回】 気象図データの見方(2):代表的な気象図(特に高層気象図)の見方 【第12回】 気象図データと予報:代表的な天気図の型と予報 【第13回】 予報・警報と通報:古典的予報と数値予報、航空機運航に関連する予報/警報、各種通報の伝達経路と概要 【第14回】 気象通報:気象通報式の読み方 【第15回】 まとめ
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成績評価の方法、基準 |
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中間試験(30%)、定期試験(70%)の成績に基づいて評価します。
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6. |
使用テキスト及び使用教材 |
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講義で提示する教材資料は、LMSに掲載します。
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その他 |
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講義は、高等学校履修レベルの物理(主に熱力学)、地学(主に気象)の知識をベースとします。 参考書として、下記2冊が適切です。 岩槻秀明著『気象学のキホンがよ~くわかる本 第2版』(秀和システム):気象全般の入門書 加藤喜美夫著『新訂 航空と気象ABC』(成山堂):航空気象の入門書
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