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授業目標 |
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授業のねらいは、染色体DNAの遺伝情報に基づいてタンパク質がつくられる仕組みや遺伝情報が世代を経て正確に伝えられる仕組み、突然変異や組換えによって遺伝情報が変化する仕組みなどを、原核生物を中心にして分子レベルで理解することにあります。
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2. |
授業概要 |
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次のような内容を学習します。 (1) 遺伝子の構造: DNA、RNA (2) 遺伝子の発現と調節: 転写、翻訳、遺伝暗号、リプレッサー、オペレーターなど (3) 遺伝情報の保存と変化: DNA複製、修復、突然変異、組換え、トランスポゾンなど (4) 染色体外遺伝子: プラスミド、ファージ (5) 遺伝子クローニング: 制限酵素、形質転換など
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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毎回の授業の最後に前回の授業に係わる小テストを実施するので、復習しておくこと。また、理解を深めるめに副読本を読むことを勧めます。
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4. |
授業計画 |
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【第 1 回】 遺伝物質の実体 【第 2 回】 DNA、RNAの構造:ヌクレオチド、リン酸ジエステル結合 【第 3 回】 転写機構:mRNAの発見、RNA合成酵素、プロモーター、開始因子、ターミネーター 【第 4 回】 転写産物のプロセシング:RNAスプライシング、ポリ(A)鎖、キャップ構造 【第 5 回】 遺伝暗号:tRNA、コドン、フレーム、アンチコドン 【第 6 回】 翻訳1(開始):リボソーム、SD配列、開始因子 【第 7 回】 翻訳2(伸長、終結):伸長因子、トランスロケーション、終結因子、ゆらぎ対合 【第 8 回】 遺伝情報の保存:半保存的複製、DNA合成酵素、プライマー、不連続複製、校正 【第 9 回】 DNAの修復:除去修復、ミスマッチ修復、チミン二量体の除去 【第10回】 突然変異と組換え:遺伝子突然変異、相同的組換え 【第11回】 染色体外遺伝子:プラスミド、ファージ 【第12回】 染色体の再編成:トランスポゾン、抗体遺伝子 【第13回】 遺伝子発現の調節:オペロン、リプレッサー、オペレーター 【第14回】 遺伝子クローニング−:制限酵素の発見、DNA連結酵素、ベクター、形質転換 【第15回】 まとめ
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5. |
成績評価の方法、基準 |
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授業の最後に前回の授業内容についての小テストをしますので、答えを出席調査カード裏面に書いて(白紙の場合には出席と見なしません)提出して下さい。評価は、定期試験と小テストの成績の合計が60%以上を合格とします。定期試験を受けるには、2/3以上の出席が必要です
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6. |
使用テキスト及び使用教材 |
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テキストは使用しません。プリントおよびスライドを使用します。参考書として次の2つを挙げておきます。 池上正人・海老原充著「分子生物学」講談社 中村桂子・松原謙一監訳「Essential細胞生物学(原書第3版)」南江堂 副読本として 「カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第2巻 分子遺伝学」講談社ブルーバックス を薦めます。
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7. |
その他 |
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1年後期の科目「基礎遺伝学」を履修していることが望ましい。当科目は、3年前期の科目「核酸工学」および3年後期の科目「タンパク質工学」を履修するために必要です。
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