Web Syllabus(講義概要)

平成27年度

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文章表現法2(Writing of Better Japanese 2) 田中 瑠美
1年 後期 基礎分野選択 2単位
【柔整・後】 15-1-0536-1856

1.
授業目標

「文章表現法1」で身に付けた基礎力を土台として、次の1.2に進みます。
1.説明文・論説文の応用的な要素を持った文章作成を実習します。
2.大学生として必要な「レポートの書き方」の基礎を学び、実作をとおして「レポートの書き方」を体得します。

2.
授業概要

授業時間では、毎時、短時間の説明を聞いた後、次の1または2の作業に取り組みます。
1.示された多様な資料(文章・図表・統計データ等)を材料として、資料から読み取れることを要約・説明する文章や、資料内容に対する自分の意見を述べる文章を、1,200字程度で書きます。
2.「レポートの書き方」について、6時間の問題演習を行います。
 (なお、この6時間の学習事項を踏まえた「レポートの実作」は、すべて家庭学習で行います。)

3.
準備学習(授業時間外の学習)

1.各回の課題説明・資料文・資料データ・演習問題等は、学期当初に「『文章表現法2』授業プリント集」にまとめて掲載し配布するので、必要な予習・復習に取り組んでください。
2.家庭学習で行う「レポートの実作」の手順等は次のとおりです。--①示された複数課題から課題を選択・限定して自分なりの問いを立てる。②この問いを解明するための文献調査・情報収集を行う。③授業で指定された基本形式を備えたレポート(表紙・目次・概要・本文・文献目録等を含めて8,000字以内)を書く。
 (日程的には、レポート課題・作成条件の説明は第3回授業、レポートの提出は第12回授業です。)

4.
授業計画

【第1回】夏期課題の提出、及び前期の復習①
 ・夏期課題(課題図書2冊の「本の紹介文」)の提出。
 ・資料文(地球環境問題を取り上げた4,800字の報告文)を材料として、段落分け・要約・小見出しの付け方について復習をする。
【第2回】前期の復習②
 「地球温暖化の現状と防止法」について、1,200字の論説文を書く。(三段構成とし、小見出しを付ける)
【第3回】レポートの書き方① 説明
 家庭学習で作成するレポートの課題、作成条件(字数・構成・書式)、提出期限等について、説明と指示を聞く。
【第4回】レポートの書き方② 演習
 「レポートとは何か、全体の構成、小見出しの付け方」について、問題演習をとおして学ぶ。
【第5回】レポートの書き方③ 演習
 「課題を限定し、問いを立てること」を、問題演習をとおして学ぶ。
【第6回】文章資料の読み取りと論述
 資料文(地球環境問題を取り上げた文章)を読み、その内容を指定された形に整理して1,200字にまとめる。
【第7回】データ(図表やグラフ)の読み取りと論述①
 示された3つのデータ(「出生率」「女性労働力率」の国際比較)それぞれから、ポイントを読み取り簡潔にまとめる。
【第8回】データ(図表やグラフ)の読み取りと論述②
 示された6つのデータ(「出生率」「女性労働力率」等の日本・スウェーデンの比較)を関連づけて読み取り、日本の少子化の原因と対策を1,200字の論説文としてまとめる。
【第9回】レポートの書き方④ 演習
 「先行文献の出典を明示することの意味」と「引用の仕方、参考文献の示し方」について、問題演習をとおして学ぶ。
【第10回】レポートの書き方⑤ 演習
 前年度1年生のレポートの文章を問題として、レポートの文章の在り方について添削演習を行う。
【第11回】レポートの書き方⑥ 演習
 各自のレポート草稿を持ち寄り、「レポートの書き方」①~⑤で学んだことを踏まえて、相互添削・相互評価を行う。(この授業での他者評価を受けて、家庭作業でレポート完成稿を作成し、次週の授業日に提出する。)
【第12回】1,200字課題作文の年間のまとめ
 予告なく示された課題について、1,200字の論説文を書く。
【第13回】日本語運用能力に関する問題演習
 日本語運用能力基礎力テスト①(「敬語、文法、語と語の関係」に関する3領域30問の選択問題)を行った後、問題の解き方と解説を聞く。
【第14回】日本語運用能力に関する問題演習
 日本語運用能力基礎力テスト②(「慣用表現、言葉の意味、漢字と熟語」に関する3領域30問の選択問題)を行った後、問題の解き方と解説を聞く。
【第15回】「文章表現法1、2」の年間総括。
 次の(1)(2)について1,200字で述べる。
 (1)本授業に関する自己評価と授業方法等の改善提案
 (2)来年度、この授業を受ける後輩への伝言

5.
成績評価の方法、基準

毎回の提出物(ワークシート・課題作文・小テスト等)は採点、評価・評定して、次の時間の最初に返却します。科目の評点は、上記提出物及びレポートを点数化し、それを集計してつけます。定期試験は行いません。

6.
使用テキスト及び使用教材

テキスト(『文章表現法1・2』授業プリント集)及びサブテキスト(木下是雄著『レポートの組み立て方』ちくま学芸文庫)は毎回持参してください。その他、必要な原稿用紙・問題用紙等は、各時の開始時に配布します。モデル文の提示などでLMSを使います。

7.
その他

漢字の確認、授業課題に関する情報の検索に限って、授業中はスマートフォン等の使用を許可します。ただし、授業時間中に資料収集から始めるのでは、当然、授業進度(課題執筆や問題演習)に間に合いません。事前の資料収集も含めた予習が必要なことは、前期授業での体験のとおりです。