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授業目標 |
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精密工学は設計・生産システム、精密加工、メカトロニクス、精密計測など人・環境を含めて「ものづくり」に関わる問題を広く探求する学問分野です。学部の課程の内容を総括し、工学の分野で一段高い見識を得る事を目的とします。先端領域について理解し、さらに推し進めなければならない分野について討議し、考察したいと考えています。
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2. |
授業概要 |
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工学で問題となっている事例を幾つか取り上げます。IC(Integrated Circuit)と半導体製造装置と半導体産業の成果を通じて、最新の精密加工技術、精緻な製造装置を生み出した土壌となった基盤技術についても言及します。精密工学の母体となった造兵学や環境保護を含めた精密工学の動向を考察しながら工学全体の趨勢について討議します。
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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授業内容は、加工、機構、電子工学に関連する分野を取り扱います。学部の講義よりも専門的で包括的な内容です。学部のカリキュラムの内容を前提としていますが、先端精密工学は、分野横断的な学際的科目ですので、機械・航空・電気・電子・情報のほか、バイオサイエンスの学生諸氏も受講して下さい。 準備学習として以下の学習をしてください。社会全体から見た卒業研究の意義について考察しておいて下さい。卒業論文の序文での研究目的についての記述から、自分の研究テーマが進展していくと世界のどの部分が変わるのかを述べられるよう準備して下さい。飛び級の学生は、現在の研究分野に最も近い卒業論文を一読し、大学院生活での研究テーマの社会的な意義について述べられるよう準備して下さい。
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4. |
授業計画 |
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(1) 精密工学序論 社会における工学の位置付けと領域の分化 (2) 工学の発展と分化 古代ギリシャとローマ、中世、産業革命、そして現代 (3) 工学の事例 航空機産業 (4) 工学の事例 原子力発電 (5) 精密工学と動力 外燃機関、内燃機関、原子力、燃料電池 (6) エネルギー エネルギーの今後 (7) エコロジー 工業社会と環境保護 (8) 情報産業の萌芽 コンピュータの起源と発達、IC(Integrated Circuit)と半導体製造プロセス (9) 情報産業支える基盤技術 CPU、DRAM、素子分離、フォトリソグラフィ、イオン注入 デザインルール、ステッパー、アライメント、拡散 (10) 情報産業 1 Mobile computing (11) 情報産業 2 Computer Graphics (12) 造兵学 1 鉄、刀と剣、社会への影響 (13) 造兵学 2 銃器のメカニズム (14) 工学の動向 燃料電池、原子力、核融合、クリーンエネルギー、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー (15) 総論
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5. |
成績評価の方法、基準 |
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講義中の討論の内容と提出されたレポートの内容によって評価します。
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使用テキスト及び使用教材 |
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テキストは特に指定しません。
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その他 |
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講義形式です。プロジェクタを使用する場合があります。
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