Web Syllabus(講義概要)

平成27年度

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ヘリコプター工学特論 (Special Lectures on Helicopter Engineering) 平本 隆
2年 通年 専門分野選択 2単位
【専工後・通】 15-3-1043-3035

1.
授業目標

ヘリコプターは、航空機としては飛行機に比べて不安定である。そのため、僅かな擾乱や共振現象による飛行等への影響は小さくない。本授業では、ヘリコプターに危機的な状況をもたらす要因とそのメカニズムを追究し、安全性を向上させるための手段を考察することで、ヘリコプターの飛行原理の理解を深めます。

2.
授業概要

授業では,実機における具体的な問題を題材にして、その発生メカニズムを分析し、対策立案をすることを行います。

3.
準備学習(授業時間外の学習)

学部や修士課程の授業と比較するとより専門的です。学部、修士課程で開講しているヘリコプター工学概論、ヘリコプター工学を受講し、ヘリコプターに関わる機構、飛行原理等を理解していることを前提にした授業を行います。
 授業前に取り上げる事象や条件を提示します。それに基づいて、機体挙動等について事前に考察をしてください。

4.
授業計画

問題事象の提起-メカニズム解析/分析-対策方法検討を1件につき、基本的に3回の講義で完結させます。
 【第1回】 低速飛行時のセトリング・ウィズ・パワーの発生原理と対処(1)
 【第2回】 低速飛行時のセトリング・ウィズ・パワーの発生原理と対処(2)
 【第3回】 低速飛行時のセトリング・ウィズ・パワーの発生原理と対処(3)
 【第4回】 オートローテーション時のH-V線図とその領域(1)
 【第5回】 オートローテーション時のH-V線図とその領域(2)
 【第6回】 オートローテーション時のH-V線図とその領域(3)
 【第7回】 ホバリング時のIGEとOGEの境界での操縦と機体挙動(1)
 【第8回】 ホバリング時のIGEとOGEの境界での操縦と機体挙動(2)
 【第9回】 ホバリング時のIGEとOGEの境界での操縦と機体挙動(3)
【第10回】 飛行中に受けるウィンドシアやタービュランスによる機体挙動(1)
【第11回】 飛行中に受けるウィンドシアやタービュランスによる機体挙動(2)
【第12回】 飛行中に受けるウィンドシアやタービュランスによる機体挙動(3)
【第13回】 地上共振(グラウンド・レゾナンス)の発生機構と対処(1)
【第14回】 地上共振(グラウンド・レゾナンス)の発生機構と対処(2)
【第15回】 地上共振(グラウンド・レゾナンス)の発生機構と対処(3)

5.
成績評価の方法、基準

授業中実施する演習、討議内容等で評価します。

6.
使用テキスト及び使用教材

適宜プリントを配布します。参考書は別途示します。

7.
その他

授業において、実機での異常事象等をパワーポイントで示し、その分析、解析を授業形式と演習形式を併用して行い、結果について討議します。