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授業の内容(Course Description) |
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この講義では、年度後半の金融工学 IIと合わせて、1年間で金融工学の基本を解説することを目指します。 年度前半の金融工学 Iでは、将来が確実に分かるという仮定を置いて、土地、社債、株式などの資産の価値を計算する方法を学びます。 その際中心となるのが割引現在価値の考え方です。 したがって、金融工学 Iでは、割引現在価値とはどのようなもので、それをどう使うかということが講義の中心になります。 極めて難しい話をするわけではありませんが、講義の内容は、一つ一つを積み上げて、順番に正確に理解しないとわかりません。金融工学Iでは、問に対する答えは、きちんとした正解以外は、全部完全な間違いです。 だから、講義の内容をなんとなく覚えてそれらしい答案を書くということは通用しません。 従って、体系的に物事を理解することが苦手な人、簡単ではあっても数式を使うのが苦手な人には、この講義は向いていません。(そんなに難しい数式を使うわけではありませんが、式を使わない講義は無理です。) なお、金融工学は金もうけの秘訣を教える学問ではありません、念のため。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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・金利の計算の仕組みを理解する。 ・割引現在価値の使い方を理解する。 ・お金の貸し借りで何ができるか理解する。 ・土地、社債、株式などの資産の価格を計算する方法を理解する。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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講義ごとに出席点を与えます。出席点の配分は100点中30点とします。 15回の講義の中間点と最後に2回小テストを行います。成績は、この2回の小テストと出席点で評価します。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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絶対に買わなければならないものではありません。 『現代ファイナンス論』(第2版)ツヴイ・ボディ、ロバート・C・マートン著 大前恵一朗訳 ピアソン・エデュケーション
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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講義の内容を順番に正確に理解するよう復習してください。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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体系的に物事を理解することが苦手な人、簡単ではあっても数式を使うのが苦手な人には向いていません。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス 【第2回】 金利の仕組み 【第3回】 金利の計算 【第4回】・【第5回】 割引現在価値 【第6回】 割引現在価値の使い方 【第7回】 復習 【第8回】 小テスト 【第9回】 キャッシュフロー 【第10回】 キャッシュフローの交換 【第11回】 土地、社債、株式 【第12回】・【第13回】 土地、社債、株式の価格の計算 【第14回】 復習 【第15回】 まとめと小テスト
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